三井海洋開発は23日、ブラジル向けの洋上石油生産プラントの受注が
内定したと発表した。受注額は明らかにしていないが1千億円規模と
なるもよう。プラントのうち石油処理設備は東洋エンジニアリングと
共同で数百億円で請け負う。米メキシコ湾の原油流出事故が問題と
なっているが、深海の原油埋蔵量が豊富なブラジルは開発に積極的で、
三井海洋開発は今後も継続的な受注を狙う。
三井海洋開発とブラジルの現地エンジニアリング会社シュハインが、
国営石油会社ペトロブラスから建造の元請け業者として受注の内示を得た。
建造するのは「浮体式石油生産・貯蔵・積み出し設備(FPSO)」と呼ぶ
洋上プラント。原油タンカーに石油処理設備を搭載して造る。海底油田がある
海域に係留し、原油の採掘から水やガスの分離、石油の貯蔵や積み出しを担う。
今回のFPSOはブラジル沖の深海油田プレサルで、ペトロブラスやスペイン
石油大手レプソルなどが権益を持つ「グアラ鉱区」に係留する。原油の日産
能力は12万バレルの大型設備。2012年末までに完成させ、三井海洋開発の
関連会社が20年間のリースや運転・保守業務も請け負う。
三井海洋開発にとってプレサル向けFPSOは2基目。東洋エンジはこれまで
三井海洋と3件のFPSO建造で協力しているが、プレサル向けは初めて。
プレサルで使うプラントは開発が難しい深海向けで高度な設計能力が求められている。
◎三井海洋開発(6269)のリリース
http://www.modec.com/jp/news/2010/20100823_356.html ◎ソース
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819696E0E1E2938B8DE0E1E2EAE0E2E3E28698E2E2E2E2