>>1の続き
東証における外国人のシェアは約6割といわれており、どちらかといえば円建てよりドル建てなどで
パフォーマンスを見なければ、外国人投資家との理解の不一致を招いてしまうわけである。
今の日本株市場の状況を外国人投資家目線でいえば、「円高の進行による円資産の価値の上昇で、
それほどパフォーマンスが悪くはない」のだ。利益確定といったノリで、この低水準から
外国人が売ったとしても何らおかしくはないのである。
■こんな状況でも勝率の高い投資法はある
もはや日本株で儲けるとなると八方塞がり、手の打ちようが無いといった雰囲気もあるが、
そのなかで数少ない儲けのチャンスを見つけてくるのがプロである。
実際、日本株を売られ過ぎと感じて本格的に押し目を買おうと考えているファンド、
上場企業オーナーなどの富裕層は多くなっているとも聞く。
今の相場での投資の考え方として、ある市場参加者から興味深い話が聞けたので、今回はそれを紹介したい。
というか、いろいろ聞くなかで、「なるほど」と思ったのはこの考え方くらいだったのだが…。
投資の成功の近道は、勝率を高めること。利益も損失も同額なら、10勝9敗でも勝ちである(トレードコストで
負けることもあるが…)。この勝率で、理屈上68%の勝率を期待できる投資手法が今の状況においてもあるそうだ。
期間は1年程度を想定、いわゆる「長期」に入る部類の投資である。
この勝率の高い投資機会に気付いた市場参加者は、「標準偏差1(σ)の幅と今期の予想配当金が同等といった銘柄が
かなり多くなっている」と指摘する。これだけではピンと来ないかもしれないが、標準偏差1というのは、
この値幅のなかに株価が68%の確率で収まるという意味(ここでは標準偏差の細かい説明は省く)だ。
配当の権利を取ることを考えると、ベースとするラインを12ヶ月移動平均線(月足の12本の移動平均値)に設定して
標準偏差を計算してみたい。これを東証1部に上場する全銘柄を対象に実施したところ、標準偏差1の値幅より、
予想配当金のほうが大きい銘柄が43銘柄あった。つまり、この43銘柄については、
「今買っていれば、仮に1σほど株価が下落しても、配当分を考慮すれば68%の確率で儲かる」というわけだ。
その銘柄のリストは以下の通り。
http://static.shoeisha.jp/yz/static/images/article/187418/03.gif ディフェンシブ系の代表格である電力、ガス、その他ではNTTドコモや武田薬品などの大型株も含まれている。
例えばNTTドコモでいえば、5120円程度の上下値幅に収まる可能性が68%である一方、
配当5200円はほぼ確実にもらえるという意味である。
「生き馬の目を抜く」ということわざがあるが、まさにこういったマーケットに転がっているチャンスを
目ざとく発見し、それにベットできる投資家が生き抜いていくのだと思われる。ダメダメ感たっぷりの日本株市場だが、
ここで腐らず頑張っていただきたい。
MONEYzine
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