【IT】『iPad』、95歳のおじいちゃんや2歳8ヶ月の孫でも使えるぞ--Bloomberg [08/07]

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1ライトスタッフ◎φ ★
「本当に写真がきれいだ」−。95歳の安田彦三郎さんは、米アップルの端末
「iPad(アイパッド)」の画面に目を細める。「時代についていく。
新しいものに乗る」ことで若さを保ってきた彼は、タイプライター、ワープロ、
パソコンに続く、愛用の道具を見つけたようだ。

都内の集会施設。安田さんはここで週一回、高齢者向けパソコン講習を受ける。
講師の岡田年弘さん(79)もかたわらで、アイパッドを「どの部屋にも持っていく。
そばにないと不安。手放せない」という。

岡田さんいわく「カネ、ヒマ、好奇心がそろった高齢者は、やりたいことさえ
はっきりすれば、一気に動く」。数年前に生徒約10人を量販店に連れて行った時は
「みんなが当時20万円くらいするノートPCをいきなり買った。店員が驚いていた」。

米国勢調査局の統計によると日本は世界一の高齢化社会。2011年末には65歳以上の
人口比率が23%に達する。世界平均のほぼ3倍だ。アップルが「革命的で魔法の
ようなデバイス」と銘打つアイパッドで高齢者を攻略できるかは、今後の成長を占う
との見方も出ている。

東京大学の三浦貴大・研究員は「失敗の概念がゆるい」アイパッドは、高齢者に
やさしいと強調する。パソコンに比べ「エラーが出ることが少なく、仮に現れても
問題点や解決方法も分かりやすい」ため「失敗を恐れず、試行錯誤できる」からだ。

岡田さんの生徒でアイパッドを買った3人のうち、山崎悦孝さん(77)も同意見。
「前もって勉強しなくても手軽に楽しめる。自由に動かすにはちょっとした教育が
必要なパソコンとは違う」。動画サイトで「懐かしい日本の歌謡曲などを聴けたり
するのは楽しい。身内にも宣伝したい」という。

■「孫の方が」

別の購入者の北村基郎さん(78)は「若い人と話が合うよう買ってみたが、時々
遊びに来る孫の方が喜んで使っている」と相好を崩す。本人もプロ野球の速報
チェックやメール送受信で「ボケ防止とアタマの体操」をしているが、2歳8カ月の
孫は「ちゃんとボタンも分かるし、電車が出てくるソフトも立ち上げている」。
世代間のコミュニケーションにもひと役買っている。

3人目の延寿寺正登さん(89)は「話題になっているので面白そうだから」買った。
現在は読書や「写真を動かして遊ぶ」のが中心。ピアノの鍵盤を表示して演奏できる
ソフトにも興味があり、炊事や洗濯のほか、妻の介護でたまるストレス解消にも
役立てたい、という。

■成長のカギ

米証券会社アトランティック・エクイティーズのアナリスト、ジェームズ・コード
ウェル氏(ロンドン在勤)は、アップルがこれまで若い層をターゲットにしてきて
おり「年代別で最も食いこめていないのは高齢者の層だ」と解説する。

※続く

●画像
http://www.bloomberg.co.jp/apps/data?pid=avimage&iid=ifLK98ifsNIY

◎ソース http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aCG7BlsJ.HiY
2ライトスタッフ◎φ ★:2010/08/07(土) 21:45:54 ID:???
>>1の続き

一方で多機能携帯電話(スマートフォン)市場では、米グーグルが基本ソフト(OS)
「アンドロイド」を軸に、アップルの「iPhone」を急速に追い上げている。
米調査会社アイサプライは5日、アンドロイドがアップルOSを12年に追い抜く
との予測を発表した。

コードウェル氏は「アップルにとってカギになるのは、グーグルやアンドロイドとの
競争」と述べ、アイパッドで高齢者を攻略できるかが、成長の行方を占うと語る。

スマートフォンに限らず電子書籍の分野でも、ライバルはこれから増える。ソニーや
シャープが年内をめどに国内での電子書籍端末を投入予定であるほか、国内携帯電話
首位NTTドコモと同印刷業界トップの大日本印刷も4日に、ドコモ端末への書籍
配信事業を発表した。

ただ、岡田さんによるとアイパッドには、すぐには手に入らないイメージが強い。
5月28日の日本上陸から2カ月あまりが過ぎ生徒約20人中3人しか買っていない
のは、品薄ぶりも一因。アップルのサイトを見ても6日時点で、予約から発送まで
「7−10営業日」かかる。

BCN総研の森英二アナリストは「品薄状態が解消され、アイパッドで既存の本が
もう少し読めるようになれば、一気に広がるのでは」とコメントしている。
安田さんも「毎日夜中まで3時間読書している。本を読むためにも買いたい」と
購入の日を待ち望んでいる。