【自動車】ホンダ、『フィット』のHV車を"159万円"で販売へ--HVとしては国内最安 [08/07]

このエントリーをはてなブックマークに追加
354名刺は切らしておりまして
313 :名刺は切らしておりまして :2010/07/30(金) 21:58:00 ID:xLtB7zjj
スレ違いだけど過給ダウンサイジングの記事

マガジンX2010年9月号のVW 1.2?TSIの総括より
http://www.mag-x.com/member/c-contents/file/1009/pdf/110-113.pdf

日本でのターボとは別物

エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) 待ちに待ったというか、量産バージョンとの対面が待ち遠しかった1・2L新エンジンだ。
完全な新設計なのに4バルブではなく2バルブSOHCなのが意外だが、理由はあるはず。
TSIエンジンの特徴は、燃料を燃焼室内に噴射する直噴式であることと、過給(スーパーチャージング)していることだ。
その発想は、とにかく「効率最優先」で徹底している。4バルブであるとか、直噴であるとかは、効率のためのプロセスでしかない。
効率、つまり燃費を徹底的に追及しているエンジンだ。

元部品メーカーのエンジニア(以下=部) 過給方法は、初代の1・4Lはクランクシャフトから動力を分けもらう機械式ブロワー(送風機)、
いわゆるスーパーチャージャー(S/C)と、エンジンの排気をもらってタービンを高速回転させ、
その同軸上に置いたコンプレッサーで空気を取り込む排気タービン過給器、いわゆるターボチャージャー(T/C)の両方を使うツインチャージでした。
S/Cは低回転域用で、エンジンの排気が高速になる中高回転域ではT/Cを使うという2段構えでした。
その後、低回転域用のS/Cがなくてもレスポンスのいい小径ターボで事足りるとなり、T/Cだけを使うシングルチャージの1・4Lが登場しました。
今回の1・2Lシングルチャージは、言ってみればTSIの第3世代になります。

ベテラン実験ドライバー(以下=T)
読者のみなさんのために少々説明すると、日本にはDSG仕様のTSIエンジンしか入って来ないが、欧州ではMTが大半を占めている。
トルクコンバーター式ATの設定はナシ。もちろんCVTもなし。
「エンジン排気量を小さくし、できるだけベースの燃料効率を上げよう」「排気量を削って力が足りなくなる部分は過給で補おう」という効率が命のエンジンだから、
伝達効率が悪化するトルコンATもCVTも使わない。
355名刺は切らしておりまして:2010/08/09(月) 08:16:52 ID:7eZdfXy7
314 :名刺は切らしておりまして :2010/07/30(金) 21:58:09 ID:xLtB7zjj
エ 日本で「ターボエンジン」と言うと「高出力でスポーティ」と連想するが、ヨーロッパではターボディーゼルが普及していて、ベースエンジンの排気量をダウンさせ、
エンジン内部の機械損失を減らし、エンジン自体も軽くして、燃費も稼ぐという省燃費アイテムのイメージが定着している。
以前は同じモデルに搭載されているディーゼルエンジンとガソリンを比べると、ディーゼルのほうが大排気量だった。
ところが、ターボディーゼルになって、しかもどんどんと世代が進んで、いまや1・6Lガソリンと1・6Lターボディーゼルを比べると、最大トルクはディーゼルのほうがはるかに大きい。
だから、最大トルクを合わせるなら、1・6Lガソリンへの対抗は1・4Lターボディーゼルで充分になった。これが排気量ダウンサイジングという考え方だ。

部 エンジンを比較するとき、いままでは「排気量」という基準でした。これは燃やして捨てる廃棄物の量です。
シリンダーのボア(内径)×ストローク(行程)で計算しますが、現在はバルブの「早閉じ」「遅閉じ」といった制御も行われる場合があります。
エンジンの場合は「どれくらいの仕事ができるか」で考えるべきです。
過給は空気の圧力を高めて、ギュッと凝縮して、通常よりも多い空気をシリンダー内に押し込む技術です。
その分だけ酸素分子を多く入れられるわけですから、エンジンにできる仕事が増える。
だから排気量ではなく吸気量で考えよう、というのが過給ダウンサイジングの発想です。

チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) 日本ではまったく馴染みのない考え方で、燃費を稼ぐにはハイブリッドがいいと思われているが、
結果から言えばプリウスもCR‐Zも、今回取り上げる新しい1・2TSIを積んだポロとゴルフも、我われが燃費を計測しているコースでの結果はあまり差がない。
だったら、余分な資源を浪費して、車両重量が重たくなり、しかもモーターとバッテリーのリサイクルはほとんど実績がないというハイブリッドより、
トータルなエネルギー消費という意味では過給ダウンサイジング・エンジンのほうがいいのではないかという仮説も成り立つ。

自動車業界の事情通(=以下通) ハイブリッドにも得意な走行環境があるけれど、通常のエンジンでも状況によってはハイブリッドに迫ることができる。
我われの計測だと、平均車速時速35q程度、高速道路と一般道路と、ゴー&ストップの多い住宅地とアップダウンのある山道を組み合わせた走り方で、
ポロとゴルフの1・2もプリウス3代目もCRZも、18q/L近辺に収まっている。
その差はプラスマイナス5%程度だ。この燃費計測コースは、モデルごとの得意分野があまり突出しないように考えてある。
交通の状況によって平均車速は時速37qになったり、あるいは時速33qになることもあるが、滅多に渋滞はしないコースだ。
「ハイブリッドだから燃費がいい」という単純なロジックではないことを、まず覚えてほしい。
356名刺は切らしておりまして:2010/08/09(月) 08:16:58 ID:7eZdfXy7
315 :名刺は切らしておりまして :2010/07/30(金) 21:58:25 ID:xLtB7zjj
とにかく軽く小さい

エ 技術的な特徴は、さっきも言ったように2バルブSOHCという点だ。
ポロよりさらにもっと小さなクルマに積む「ベーシックエンジン」としてコストを優先した、ということだろう。
ボア71o×ストローク75・6oというロングストローク設計で、ボアは非常に小さい。
ここに吸気2本、排気2本の小径バルブを並べる手もあっただろうが、VWは排気1/吸気1の2バルブにしてきた。

部 当然、コストは大きな要素だと思います。
ただしVWは、多少コストがかかっても「そうしたほうが明らかに性能が良くなる」と判断すれば、コストより性能を判断するはずです。
71oという小さなボアに小径バルブを4つ並べるほうがいいのか、あるいは大径バルブふたつでいいのか。
ふたつにすれば動弁系の重量が軽くなり、機械損失は確実に減ります。
そのうえで、たとえば大径バルブの周長の長さと、そこで発生する吸気のカーテン効果を活かせるか、という検討だったのではないかと思います。
出来上がったエンジンを見ると、4バルブ1・4Lに比べてヘッドまわりが小さい。
ポロよりも小さなボディに積むという前提があったのだと思いますね。

チ これ、比べてみると1・4Lと1・2Lはボアピッチが82oで同じだ。
現在の加工ラインにそのまま流せるコストメリットは大きいだろう。
1・2はアルミブロックになったけど、シリンダーライナーは鋳鉄だから、その加工がいる。
そこを共通にした。

通 それでも、必要なところにはお金をかけている。
タイミングチェーンの下側カバーはマグネシウム製だし、排気バルブはナトリウム封入だ。
エンジン重量は1・4ターボに比べて24・5sも軽い。これは大きいよ。

T エンジン重量は90sを切っているというが、組み合わせている乾式7速DSGが約70sだから、逆にこれ以上の軽量化を考えるとなると、DSGの重量にメスを入れる必要がある。
まあ、それでもCVTよりは少々軽いかな。

部 日本車のCVTは重たいですからね。軽自動車用で60s弱、モノによっては70 sを超えます。
それでいて動力伝達効率は、変速中には60%台まで落ちますから。

チ CVTでいちばん重たい部品はどれなの?

部 プーリーです。あれは金属の塊ですから。
だから、レシオカバレッジを広げようとしたジヤトコ/日産は、プーリー径が大きくなって重たくなるのを嫌い、
さらに伝達効率が落ちるのを百も承知でプラネタリーギア式の副変速機を組み込んだわけです。
あのCVTは軽自動車から1・3Lクラスまでですが、ウェット状態で62sあります。オトナひとりぶんです。

357名刺は切らしておりまして:2010/08/09(月) 08:17:04 ID:7eZdfXy7
316 :名刺は切らしておりまして :2010/07/30(金) 21:58:35 ID:xLtB7zjj
T VWは1・2エンジンの最高出力目標を77kW(105ps)に設定したようだが、当然、排気量が小さいエンジンだから低回転がつらい。
そこでギア比もいじった。ポロでは1.3速が1・4と同じで4.7速はほんの少しだけれどハイギアードに振った。ファイナルも変えた。

エ ゴルフは1・2も1・4もギア比は同じなんだよね。余裕駆動力は、ゴルフで言えば1・2も1・4もほぼ同じということになる。

部 細かいところも1・2は気を遣っていますね。クランクシャフトのピン径が小さくなっていますし、ピストンリングも張力の弱い低フリクションタイプです。
それと、エンジン排気をT/Cに当てないで外に逃がすウェイストゲートは電動になりました。
電動のほうが確実に開閉できますから、過給が立ち上がるかどうかの、T/Cにとっての極低速域で効きます。

チ 排気パルスがいきなり届いたときにもきちんと閉まったままで。排気パスルでぱたぱたと隙間ができてしまうこともない。
だからT/Cのレスポンスに効く。

T 実際に1・2のTSIを積んだポロとゴルフを走らせた感想を言うと、ポロは従来のエンジンが1・4のNA(自然吸気)だったから、高速巡航時の燃費が良くなった。
ただし低速側、市街地走行ではメリットはあまり出ていないように思う。
ポロ1・4で燃費を20q/L台に乗せようとすると、上り坂では速度低下を我慢してアクセルペダルを一定にしている必要があった。プリウスみたいにね(笑)。

部 3代目プリウスは、上り坂でアクセルを少し踏んで速度調節しようとしても、燃費のためにエンジンを反応させません。
だから、ドライバーが気づかないうちにじりじりと車速が落ちます。だから、周囲にプリウスがいると迷惑なんです、
ポロの1・4は、下り坂でアクセルを踏み加えるとシフトダウンして速度低下を抑えてくれるのですが、当然、その分だけ燃費は悪くなります。
ポロ1・4の7速ギアはギア比0・810でファイナルは3・291です。
時速120.130qでのロード・ロード(Road Load=平坦路を一定速で走るときの走行抵抗)ギリギリでしょう。
ハイ側ギアでの余裕駆動力のなさがポロ1・4の欠点です。
それが1・2ターボになって、登坂路でもエンジントルクで走れる領域が増えました。ここは燃費に効きます。

チ ゴルフ1・2ターボで一定速クルージングをすると、1・4ターボに比べたときの燃費メリットはほとんど出ないね。
この領域は、クルマが持っている走行抵抗で決まる。
逆に、発進/停止の多い市街地とアップダウンのある山道では1・2のメリットが出る。

通 恐ろしいのは、ポロもゴルフも、ワインディングロードを飛ばしたときの燃費がいいことだ。
たとえば箱根の山道を、相当にスロットルを開けっ放しにして走っても11q/L。これには驚いた。

T 自動車全体としてのエネルギー効率という意味では、ゴルフの1・2はすばらしい。
ポロ対ゴルフという単純な比較をするのではなく、過給ダウンサイジング・エンジンを上手に使って、クルマとしての効率を上げているかどうかで考えたい。
ポロはボディが小さくて軽いというメリットが最初からある。ゴルフはポロより大きくて重たい。
しかし、1・2.の小排気量エンジンに、なるべく広い守備範囲を持たせているという点でゴルフ1・2のセッティングは絶妙だと思う。
358名刺は切らしておりまして:2010/08/09(月) 08:17:08 ID:7eZdfXy7
317 :名刺は切らしておりまして :2010/07/30(金) 21:58:41 ID:xLtB7zjj
それぞれに燃費の取り分が

部 低速走行と発進/停止が多い走り方と、高速道路中心のハイアベレージの走り方とでは、同じ1・2ターボを積んだゴルフとポロで違いが出るのは当然です。
高速道路の一定巡航では、ポロはエンジン負荷が高くなります。タイヤの転がり抵抗でもたせている印象です。
しかし、ポロをもっと負荷の低いところで使うと、俄然、燃費が良くなります。

エ ゴルフの場合、1・2でも1・4でも余裕駆動力はほぼ同じだから、高速一定巡航時の燃費変化はほとんどない。
だからといって、ゴルフに1・2は不向きだという結論になならない。

チ クルマの「重量」がモノを言うのは登坂と低速走行時だ。タイヤの転がり抵抗とボディの空力特性、前面投影面積の大小が影響するのは高速巡航域。
ここで見れば、ポロ1・2が20q/L走る状況でゴルフ1・2は10%落ちくらいだろう。

通 ポロのほうが、1・4NA時代に比べると燃費のフレキシビリティが広がったね。道路状況による燃費の差は出にくくなった。
とは言え、Tさんが言うようにゴルフの1・2の過給トルクの使いかたは恐ろしい。7速DSGとのマッチングもいい。

部 DSGは基本的にはMTギア列であり、2列のカウンターシャフトにそれぞれクラッチとファイナルギアがあてがわれるという考え方ですから、ファイナルは2種類になります。
VWは1.4速と5.7速でファイナルギア比が異なります。ゴルフは1・2でも1・4でも同じですから、燃費を横比較したいのならゴルフで見ればいい。
そうすると、走行状況に応じて1・2が有利になる場合と1・4のほうが有利なケースが出てくる。
それはそれでいいと思います。燃費だけでなくドライバビリティで見る必要があります。

T ゴルフ1・2の走りは文句のつけようがない。
従来の1・4に比べてエンジン重量が約20s軽いから、足がさらにキレイに動くんだよ。
乗り心地も、ダブルピニオン式EPS(電動パワーステアリング)の感触も、ものすごく自然だ。

チ オレはポロ1・4NAの足が好きだった。今度の1・2は少し変わってしまった。

通 あの1・4NAの足は「魔物」だった。大きめのRをパワーオンでまわり込んでいくと気持ちがいい。
フロントタイヤに荷重が乗っていても、まだノーズが内側に入っていく。
危険なくらいのパワーで曲がれる(笑)。

チ それなのに、実用燃費で16q/L走れるんだよ。
プリウスだと、クルマに任せっきりで燃費を稼ぐだけで、運転していると腹が立つ。

359名刺は切らしておりまして:2010/08/09(月) 08:17:13 ID:7eZdfXy7
318 :名刺は切らしておりまして :2010/07/30(金) 21:58:48 ID:xLtB7zjj
T 今度のポロ1・2は、もっとおとなしい味で、パワーをかけるとプッシュアンダーに入ってノーズを内側に向けない。
アップダウンのあるワインディングで荷重をフロントに乗せても、リアを逃がさないセッティングだ。
もっとすごいのは1・2のゴルフで、これはリアタイヤの使い方が極めて巧く、かつ自然だ。

エ ポロに4人乗ったときにも感じたよ。左フロントが「いっぱいいっぱい」になっても、右のリアはちゃんと接地していた。

通 これを「アンダーだ」というのは知性が足りない。
リアタイヤのグリップを基本にドライビングを組み立てていて、フロントの内向力があるところから弱まるだけの話だ。
で、1・2.エンジンに乗せ換えてフロント重量が軽くなったゴルフ1・2は、どんな状況でもクルマに体を預けて安心していられる。そこがスゴいんだよ。

T 今回の1・2Lエンジン登場は、効率のアップだけじゃなくて、エンジン重量の変化とダイナミクスの組み立て方をうまく考えているところがポイントだ。
ただの「燃費エンジン」だと思うと、価値を半分しか認めていないことになる。

部 1・2ターボでどこまで対応できるかと考えると、たぶん2・0LNAあたりまでは充分でしょう。

チ VWがそうするかどうかは別としてT/CとS/Cのツインチャージなら2・4LNAの領域も充分にカバーできるだろう。
基本的にはメカロスの少ない1・2Lのエンジンだと言うところがスゴい。

T で、ポロとゴルフの1・2ターボとプリウスとCR‐Zのドライバビリティを比較するとどうか、と尋ねられれば、
ドライバーの言うことを聞かず勝手な変速や充電を始めるのがプリウスで、これは速度管理をドライバーが放棄すれば燃費はさらに良くなる。
CR‐Zはそれより車速管理は多少しやすいが、ベースのエンジンは中低速トルクが足りない。
それに対してVWの1・2ターボは、低い回転域からターボ過給が立ち上がり、トルクは1500〜1600回転から4000回転やや上までほとんど変わらずに維持されるから運転しやすい。

通 さっきも話が出たけれど、余計な資源を使ってクルマを重たくして、しかし制御は緻密なハイブリッドにするということは、それもありだとは思う。
しかし、日本式のストロング・ハイブリッドはドライバビリティの話ができない。そこは欠落している。

チ CR‐Zは「燃費とスポーティの両立」なんて宣伝しているが、ポロ1・2のほうが走らせてみればよっぽどスポーティだ。

部 これで、いずれアイドルストップとオルタネーター回生機能を備えたマイクロハイブリッドがVWから登場するわけです。
1・2ターボとの組み合わせでしょう。燃費はさらに5%くらい良くなると思います。

エ ハイブリッド車のメリットは、エネルギー回生とアイドルストップだ。
そこだけに特化して、最小限のシステムでハイブリッド化するとなると、値段もそうは高くならない。手強いよ。
360名刺は切らしておりまして:2010/08/09(月) 08:17:16 ID:7eZdfXy7
319 :名刺は切らしておりまして :2010/07/30(金) 21:58:55 ID:xLtB7zjj
日本はいつ目覚めるのか

エ そろそろ採点しよう。VWの新しい1・2TSIエンジンには★をいくつあげられるか。

T 間違いなく満点。★5つだ。VWはコストダウンが苦手な会社で、とにかく性能・機能のためにはコストを積み重ねてもいいという考え方だったが、このエンジンは2バルブにしてコストも抑えた。
ポロより小さなクルマ、たとえばこれからVWとスズキが共同開発するクルマに載るというシナリオも見てみたい。
それに、走らせたときにも車体とのマッチングがいい。ハンドリングに効いている。これだけの要素があって★5つにしないのはおかしいと思うね。

部 私も手放しで礼賛します。★は文句なしに5つ。なぜ、こういうエンジンを日本がやらないのでしょうか。
日本国内はどうでもいいから、欧州ではこれに対抗できる過給ダウンサイジング・エンジンを持つべきです。

通 悔しいけれど★5つ。この効率追求とダイナミクスのバランスは、世界のどこにもない。

チ まったくおっしゃるとおり。どこかアラ探しをしようと思ったが、クルマから降りてボンネットを開けて、
ひょっとしたらDSGと同じくらいの大きさじゃなかろうかという、この小さなエンジンが入っていて、
いま自分がしてきた「走り」を思い出すと、まさにリトル・ジャイアントだと思う。まったく脱帽だよ。

エ おお、満場一致の★5つ。

T アンタは?

エ オレはエンジン技術者じゃないから「悔しい」なんて思いもない。
ただただアッパレに思うだけだ。★6個でもいい(笑)。

通 なんで、ここにいるメンバーが全員脱帽なのかということをよく考えたいね。燃費はたしかにいい。
しかし、それ以外の部分でオレたちは評価しているように思う。
それはドライバビリティであったり、効率の思想性だったり、いくつかあると思う。
同時に、なぜ我われが日本の自動車メーカーのエンジンの大半を評価していないかという理由はほとんどがここにあるような気がする。

部 よく、日本の一般的なユーザーは年間7000qしか走らないから燃費への要求が高くないとか、日本はまともに走れる環境が少ないから
本来の性能・機能以外のところにクルマの価値を見いだすとか、いろいろ言われます。
しかし、日本全体で見ると、年間6800万Lのガソリンが消費されています。
個人の走行距離うんぬんではなく、もう全体で網をかけないといけない時期に来ています。

チ なのに、政府は「エコカー減税」と言って、絵に描いたモチでしかないモード燃費で国民にクルマを買わせている。

エ 結局、自動車の本当の姿を世の中に伝えてこなかったメディアの責任がいちばん大きいように思う。せめて、オレたちだけは伝えたい。
「ハイブリッド車はけっしてエコではありません」「もしかしたら日本の自動車産業を滅ぼす原因がハイブリッド車かもしれません」とね。