ソースは
http://sankei.jp.msn.com/economy/it/100805/its1008050740003-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/economy/it/100805/its1008050740003-n2.htm http://sankei.jp.msn.com/economy/it/100805/its1008050740003-n3.htm [1/2]
「セカイカメラ」「Finger Piano」「おみくじスクラッチ」。
iPhoneアプリのヒット作が岐阜県から次々と生み出されている。
同県のIT振興策によるもので、日本中から開発者が集まり、ベンチャー企業も間もなく巣立つ予定。
地域経済の活性化を狙い、ITベンチャーの育成や誘致を図る自治体の動きが熱を帯びている。
“日本のシリコンバレー”は誕生するのか−。
■参加者からベンチャー
「7月から、アンドロイド、ウィンドウズなど、iPhone以外のアプリ開発促進も強化した。
日本のシリコンバレーを目指したい」。こう話す岐阜県商工労働部の中島守総括管理監(53)の
言葉に誇張はない。
同県がIT振興策「GIFU・iPhoneプロジェクト」を立ち上げたのは、昨年7月。
大垣市のIT施設「ソフトピア・ジャパン」内にプロジェクト拠点「ドリームコア・コレクティブ」を
開設し、iPhone55台を整備。その上で、ITベンチャーの入居料減免やアプリ開発教室
「iPhone塾」を設置するなどした。
それから1年。iPhone塾にゆかりのあるアプリは40件を超えた。
今年6月には、グループワーク講座で「おみくじスクラッチ」を開発し、無料アプリのダウンロード
ランキングで国内5位になるほどの評価を得た。参加者の中から近くベンチャー企業が発足する見込みだ。
■世界中でダウンロード
同県のIT振興策は、ソフトピアと「情報科学芸術大学院大学・国際情報科学芸術アカデミー」
(IAMAS、同市)を設置した平成8年までさかのぼる。
一連の動きの中心人物となっているのは、IAMASの赤松正行教授(49)だ。
自ら技術フェローを務めるIT企業「頓智・(とんちドット)」はソフトピアに事務所を構え、
昨年9月に「セカイカメラ」を公開。指導した同市の和田純平さん(29)は20年10月に
「Finger Piano」をリリースした。ともに、世界中でダウンロードされている有名アプリだ。
セカイカメラ公開後、高山市や関ケ原町などに観光情報へアクセスするための「エアタグ」を設置。
その数も今では全県で5300件を超え、「産学官」の成功事例として全国の自治体が視察に訪れている。
ソフトピアへの入居企業数は今年6月時点で130社、従業員数は同4月時点で1868人。
「岐阜県はソフトウエア産業に十数年前から力を入れており、土壌が違う。大垣に集まる人の
モチベーションも高い」と赤松教授。立地条件にかかわらず、カリスマ的な人材が集まれば成功する
というITベンチャー特有の現象だ。
-続きます-