ハンガーを手に取ると、その服を着たモデルの映像が見られたり、超高級腕時計を
コンピューターの画面上で試したり。そんな「バーチャル(仮想)試着」が進化中だ。
気に入った服のハンガーを持ち上げると、眼前のモニターでモデルによる「着こなし例」の動画が
開始。動いた感じや、重ね着術を見られる。
名付けて「インタラクティブ(相互作用する)・ハンガー」。
エンジニアやデザイナーらの会社「チームラボ」(東京都)が開発した。
8月4日まで東京都世田谷区の「PUBLIC/IMAGE.3D」で開かれている、同社の展示会
(2日休み)で体験できる。
同社が制作しているインターネットの洋服販売サイトなどでは、服の写真だけの時より
モデルが着用した写真を掲載すると、売り上げが数十倍に増すこともあるという。
その効果を実際の店頭でも狙うのが、このハンガーだ。
高級ブランドのグッチも新宿店に今月初めまで、新作の限定スニーカーを履いた自分の姿を
写真で見られる装置「バーチャル・フィッティング」を登場させた。
装置の上に立ち、18種類のスニーカーから一つを選ぶと、モニターに映った自分の靴だけが変わる。
「深夜、自宅が試着室に!」とうたうのは、男性誌「GQ JAPAN」7月号。
腕時計とネクタイの型紙を付録にした。パソコンとウェブカメラを用意し、専用サイトに接続。
手首に時計の型紙を巻いてかざすと、画面にスイスの高級時計ブランド、ジラール・ペルゴの
100万円超の腕時計を着けた自分の腕が映る。新作ネクタイ30本も同様に「試着」できる。
この技術は「AR」(拡張現実/Augmented Reality)。
「ARマーカー」と呼ぶ図形をソフトが読み取り、カメラを通して映る現実世界とバーチャルな
物体を合成する。「高級品も気軽に試せるし、ネットショッピングでも、自分で試着の疑似体験が
できるようになるかもしれない」と同誌の竹内大・編集長代理は話している。
ソースは
http://www.asahi.com/national/update/0801/TKY201007310399.html インタラクティブ・ハンガー。持ち上げるとその服のコーディネート例が映る
http://www.asahicom.jp/national/update/0801/images/TKY201007310401.jpg 雑誌「GQ JAPAN」の付録で、高級時計の「試着」ができる
http://www.asahicom.jp/national/update/0801/images/TKY201007310405.jpg