丸井織物(石川県中能登町)が開発したスポーツ衣料向け軽量素材の受注が急増している。
当初はジャージー用の素材として開発したが、ポロシャツやジャンパーなどに用途が拡大し、今期の受注量は前期に比べて
倍増している。
ダウンジャケットなどアウター向けの薄地素材も引き合いが多く、同社工場は年末までフル稼働が続く見通しだ。
2010年12月期の売上高は、直近ピークとなる08年12月期の約48億円に近い水準となる見込み。
同社が合繊メーカーと開発した「フレックススキンプラス」は、軽量にこだわった機能性素材。伸縮性や吸汗性に優れ、多くの
スポーツブランドに採用されている。
同素材を使ったポロシャツは従来品よりも約40%軽い。
宮本徹社長は「服にした場合に襟元がよれず、見栄えの良い点も評価されている」と話す。
若手の人気プロゴルファーも大会で使用した実績があるという。
また、薄地素材の生産も好調だ。流行を取り入れた衣料品を低価格で展開する「ファストファッション」がダウンジャケット用の
素材として採用したことをきっかけに、スポーツやアウトドアなど幅広いブランドから引き合いが増えている。
競合他社が少ない点もプラスに働いている。
宮本社長は「薄地を織るには、特殊設備を新たに導入する必要がある。薄地の“ブーム”がいつまで続くかは不透明で、参入を
見送る工場が多いのではないか」と話している。
▽ソース:北國・富山新聞 (2010/07/28)
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20100728301.htm