【食料】事故米の不正転売、新たに82トン 農水省、4社告発へ[10/07/22]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1やるっきゃ騎士φ ★
ソースは
http://www.asahi.com/national/update/0722/TKY201007210632.html
http://www.asahi.com/national/update/0722/TKY201007210632_01.html

カビの発生で食用に適さなくなった事故米82トンが、不正に食用米として転売されていたことが判明し、
農林水産省が業者4社を告発することがわかった。不正転売が2008年に発覚したのを受け同省は当時、
転売の有無について追跡調査し、今回新たに判明した82トンを含む商社輸入分5千トン余を
「飼料用に使われたことを確認した」と公表したが、今年になって業者による加工台帳の偽装が判明した。
当時の調査のずさんさが今になって露呈した形だ。

農水省によると、問題の米は07年4月、輸入米に高関税をかける代わりに一定量の輸入が義務づけられた
ミニマムアクセス(MA)米として豊田通商(名古屋市)が米国から輸入、同年6月、検疫でカビが
確認された。
そこで、同社は飼料用として甘糟損害貨物(神奈川県)に販売。協和精麦(同)で飼料用に処理される
はずだったが、米は実際には石田物産(同)、共伸商事(愛知県)へと流通し、最終的には事故米と
いうことを隠して、複数の食品加工業者に食用として販売された疑いが強い。
台帳類は、協和精麦で飼料処理されたように偽装されていた。

三笠フーズ(大阪市)や浅井(名古屋市)が、国販売の事故米を不正に転売していたため、
農水省は厚生労働省と連携し、商社の輸入販売分も追跡調査。08年11月、今回の82トンを含む
5251トンについて、飼料用での使用を確認できたとして問題はないと公表していた。

だが、実際の調査では、取引先の保護や企業秘密を盾に、売却先の情報提供を拒む業者が続出。
強制捜査権がなく、台帳や書類に矛盾がないかの確認が中心で業者の申告をうのみにせざるをえず、
結果的に協和精麦による加工台帳の偽装を見抜けなかったと見られる。

今年4月、農水省がこの82トンとは別に、せんべいなどへの加工用のMA米に不正転売がないか調査する中で、
流通経路不明の米を発見。調べる過程で、今回の問題が見つかった。82トンは既に消費された可能性が
強いが、残留農薬やカビ毒は検疫で検出されておらず、食べたとしても健康への影響はないとみられる。

農水省は豊田通商以外の4社を、食品衛生法違反や不正競争防止法違反、偽計業務妨害などの疑いで
刑事告発する。4社には未登記の業者もあり、活動実態や相互の関係を調べている。
豊田通商については、飼料処理されたかの確認を怠っただけだとして告発対象にはせず、
輸入米麦の政府買い入れ入札などについて、3カ月指名停止にする。

朝日新聞の取材に対し、甘糟損害貨物は「前の社長がやったことだが、いまは連絡がつかない」、
協和精麦は「石田物産に頼まれ、米を細かく粉砕する加工をしただけ。直接の担当者は死亡したため、
細かい経緯は分からない」などと説明している。

-以上です-
“問題の82トンの事故米の流れ”という図は
http://www.asahi.com/national/update/0722/images/TKY201007210635.jpg