ケミカルグラウトは、急速な経済成長を遂げているブラジルに本格進出する。
14年のサッカー・ワールドカップの開催や16年の夏季五輪開催を追い風に、さらなる拡大が見込まれる同国の建設市場で
独自の地盤改良技術を売り込む。今年に入って初弾案件の受注に成功。3年後の黒字化を目指す。
すでに100%出資の現地法人「ブラジルCGC」をサンパウロ市に設置した。資本金は5000万円。
機材は日本から納入し、現地職員の研修などにも着手している。
同社は約2年前に事前調査を開始。世界から投資資金が集まり、2大スポーツイベントの開催も控え、高速鉄道など公共
インフラ整備や民間ビル開発の計画が加速している同国では、これまで比較的少なかった地下利用も進むと判断。
最新の地盤改良技術「ジェットクリート工法」を武器に市場参入することを決めた。
地盤改良を中心とした同社が得意とする工事の受注を目指し、発注者や建設コンサルタントに同社の工法を提案していく。
「すでに現地にある技術で対応できる工事は手掛けず、独自技術で差別化を図り、ブラジル国内で必要とされるものづくりを
したい」(伊地正博社長)考えだ。
今年2月には初弾案件として、リオデジャネイロ市内で計画されている民間オフィスビルの地盤改良工事を受注した。
同工事は、現地企業の保有技術では難航が予想されていたため、同社に依頼があったという。
▽ソース:日刊建設工業新聞 (2010/07/20)
http://www.decn.co.jp/decn/modules/dailynews/news.php/?storyid=201007200201001