【空港】羽田空港 ハブ化、道険しく 欧州路線1便のみ [10/07/19]

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466名刺は切らしておりまして
>>440
ハブ空港の存在は、利用者にとっても大いにメリットがあります。

まずは下の表を見てください。
成田:17都市258便
仁川:13都市151便
北京:8都市89便
上海:10都市81便
台北:7都市80便

これは東アジアの主要空港における米大陸行き直行便の就航状況を示したものです。
数ある空港のうち、なぜ成田が就航都市数も就航便数も抜きんでているのでしょうか?
それは、日本が米国と深い関係を持つことも背景にありますが、
一番の要因は米系航空各社が成田をハブ空港として利用していることにあります。

例えばデルタ空港の成田空港における米国発アジア行の発着状況を見てみましょう。
ロサンゼルス発   16:20着  バンコク行 18:35発
シアトル発      16:25着  マニラ行   18:40発
ホノルル発      16:35着  香港行    18:45発
アトランタ発      16:45着  台北行   18:45発
サンフランシスコ発 16:45着  釜山行   18:50発
ニューヨーク発    17:00着  グアム行  19:00発
ポートランド発    17:05着  ソウル行  19:00発
デトロイト発      17:25着  上海行   19:05発
ミネアポリス発    17:25着  名古屋行  19:15発
サイパン発      17:55着  北京行   19:20発
このように、一定の時間帯に到着便と出発便を集めることで、成田空港での乗り継ぎを促しているのです。

ではなぜ中間の空港でわざわざ乗継させるのか?それは、ハブ空港を置いた方が効率的だからです。
上記の例の場合、米側10都市とアジア側11都市(成田を含む)の全てを直行便で結ぶ場合、110路線が必要になります。
これでは効率的とは言えませんし、採算の合わない路線も多く出るでしょう。

しかし、この中にハブ空港を1つ置くことでこの問題を解決することが出来るのです。
成田をハブ空港として米側10都市とアジア側10都市を結ぶと、たった20路線で運行が可能になるのです。
航空会社は便数を減らし搭乗率を高めて運行の効率を向上させ、利用客は乗継により多様な行先を選べるようになります。

ハブ運行による恩恵は乗り継ぎ客のみにとどまりません。
単純に地点間の往復だけでは採算が取れないような路線も、乗り継ぎ客を考慮することによって開設が可能になるのです。
(デルタ航空の成田路線であればポートランドやミネアポリスなどが典型でしょう)
成田空港の多様な路線網はアジア各国の乗り継ぎ客によって支えられていると言っても過言ではありません。

こうして開設された路線網は都市・国家の魅力の向上につながります。
直行便も飛んでいないような都市へ出張へ行きたい、旅行へ行きたいとはあまり思いませんよね?

このように、ハブ空港の存在は都市や国家にとって大いにメリットがあるのです。