【資源】鉄鉱石など原材料高騰、製造各社はあの手この手と知恵絞る [07/18]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1ライトスタッフ◎φ ★
新興国の旺盛な鉄鋼需要を背景にした鉄鉱石などの原料価格高騰を受け、
国内企業が対応を急いでいる。デフレに伴う根強い消費者の低価格志向で、
コスト上昇分を製品価格に簡単には転嫁できないためで、鉄鋼会社は
製鉄過程で出る“ゴミ”をリサイクルしたり、メーカーは安価な海外製鋼材の
調達を模索したりと、あの手この手で難局を乗り切ろうとしている。

5月、新日本製鉄と神戸製鋼が建設計画を発表したリサイクル施設。従来は廃棄処分
対象だった「製鉄ダスト」から鉄鉱石の代わりになる「還元鉄」を製造する施設だ。

ただ、日本の年間鉄鉱石輸入量約1億1500万トン(09年度)に対し、施設の
製造量はわずか15万トン。新日鉄幹部は「やれることは全部やるしかない」と話し、
自力で安い原料調達に努めると強調する。

鉄鉱石価格の高騰は激しい。7〜9月期の価格は09年度比で約2.4倍の1トン
=約147ドル。メーカーが鉄鋼会社から購入する際の鋼材価格も高騰し、新日鉄と
トヨタ自動車は先月、上期(4〜9月期)の価格を1トン当たり1万9000円強の
値上げをすることで合意。前年度に比べると25%のアップだ。

■自ら鉱山開発」

鉄鉱石価格の高騰は新興国の需要増が主な要因だが、供給側の世界資源大手による
寡占化も背景にある。このため、鉱山権益の確保を強化して対抗しようという動きも
活発化している。海外での鉱山権益確保に注力するJFEスチールの林田英治社長
(日本鉄鋼連盟会長)は「日本の鉄鋼会社が生き残るには、自ら鉱山を開発する
しかない」と話す。

大手商社の住友商事は1日、ブラジルの鉱山会社ミネラソン・ウジミナスに
約1700億円を出資し、約30%の株式を取得すると発表。日本の鉄鉱石輸入の
1割弱にあたる年間約900万トンの権益を獲得する。ブラジルの資源大手ヴァーレと
英豪系資源大手のリオ・ティント、BHPビリトンの3社による寡占に対抗し、
「日本への安定供給源の一つにする」(住商)狙いだ。

自動車などメーカー側では、鉄鋼会社製から価格が安い電炉メーカー製鋼材に
乗り換える動きも始まった。電炉メーカーは鉄鉱石などの代わりに鉄スクラップを
原料にするため、鋼材価格は鉄鋼会社より2〜3割安い。以前に比べて品質も向上
しており、車体の中核部品以外の鉄については置き換えが可能になっている。

電炉最大手の東京製鉄には、トヨタや日産自動車などの系列部品メーカーからの
問い合わせが急増。「部品メーカー1〜2社に自動車用鋼板を納入していたが、
今後5〜6社に納入する」という。

調達先の多様化を視野に入れるメーカーもある。船舶大手の三菱重工業は、中国製の
安い鋼材を錨(いかり)などにこれまでも使ってきたが、他の部分も海外製鋼材で
代替できないか検討中だ。大宮英明社長は「このまま原料高が続けば立ち行かない。
海外の鋼材も質が良くなり、重要部品以外なら使える」と話す。

◎ソース http://mainichi.jp/select/biz/news/20100718k0000e020018000c.html

◎関連スレ
【製鉄】韓国POSCO(ポスコ)、営業利益980%増の1340億円に--2010年第2四半期 [07/13]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1279009518/
2名刺は切らしておりまして:2010/07/18(日) 12:59:41 ID:SL6S9pdS
こういったメーカーはある意味円高を歓迎してるんじゃないか?
3名刺は切らしておりまして:2010/07/18(日) 16:19:59 ID:lTZ1a87c
新日鉄には、安い、二級品の鉄を出荷するという考えはないんだろうか。
4名刺は切らしておりまして:2010/07/18(日) 16:27:08 ID:N/Z7jL4w
円高だから良いだろ
5名刺は切らしておりまして:2010/07/18(日) 16:43:48 ID:cL56EbHT
それ以上に値上がりしてるんだよ
6名刺は切らしておりまして:2010/07/18(日) 18:48:34 ID:cvC52Zhb
ボーナス減らせカス
7名刺は切らしておりまして:2010/07/18(日) 21:24:22 ID:QxXTuCid
解説

1)以前は世界60億人でクルマに乗って家電を使えるのは先進国10億人だけ
  それに中国人13億、インド人12億になればクルマに乗る人口が35億に
  当然、鉄鉱石・石炭(製鉄原料)、亜鉛、銅、石油などは暴騰する

  今後、「70億人がクルマに乗っても、資源が悲鳴を上げないには
  クルマをどう作るべきか?」が重要な課題

2)自動車のプラグインハイブリッド化など電化はその回答のひとつ

3)日本の鉄鋼業の輸出比率は50%程度で、自動車・家電と大差ない
  だから円安のほうが総合的には得

4)鉄鉱石については下記の方向性が考えられる
   @超高張力鋼を開発して、薄い鉄板で高い強度を得る
    =クルマが軽くなり、鉄鉱石の使用量も削減できる
   Aプラスチックを自動車や家電に使って鉄鋼使用量を節減
    =クルマが軽くなる。プラスチックはバイオ・排ガスからも作れる
   Bシベリア・ウクライナ・アメリカの低品位鉄鉱石を開発
    =山元で製鉄して石や酸素をはじく。日本の高炉は止まってしまう

   CO2問題で鉄鋼業界が海外移転をちらつかせるのは満更ブラフでもなく
   高品位鉄鉱石の価格暴騰のため、低品位鉄鉱石の山元に製鉄所を
   移転する必要性が検討されており、鉄鋼業界のCO2を削減すると
   高炉停止1/3程度は覚悟せねばならないだろう

5)シベリア・ウクライナの低品位鉄鉱石開発をえさに、露ウクライナ日本
  のNATO同時加盟を実現できれば、国内の高炉の1/3が止まる代わりに
  中国を孤立させ軍縮会議の席に着かせられ、Co2を大幅カットでき
  豪州の高い鉄鉱石への依存度を下げられるかもしれない      
  


    
8名刺は切らしておりまして:2010/07/18(日) 21:50:10 ID:QxXTuCid

補足

鉄鉱石は酸化鉄で、製鉄は還元反応
7千万tの石炭を使って、膨大な一酸化炭素と炭素を発生させているが
この製鉄排ガスから、石油(炭化水素)を合成することができる

今までそれができていなかった理由は下記の3つ
 1)昔は石油が1バーレル2ドルで、引き合わなかった(現在60-150ドル)
 2)空気吹き込みのために、排ガスの一酸化炭素に大量の
   窒素が混入して、下流の石油合成プロセスが非効率になってしまう
 3)製鉄会社にとって石油販売は本業ではないので経営者がやる気がない

そのために、製鉄排ガスは人造石油合成原料に成りうる可能性が1960年代から
指摘されていながら、窒素交じりの状態のまま、製鉄所内の自家発電燃料とか
加熱ガスとして浪費されてきた

ただし、1)現在石油価格は40倍に高騰し更に値上がりの見込み
    2)海外で粗製鉄したナゲット鉄を日本の転炉で酸素・粉炭で溶かす
      なら、出てくる排ガスは窒素なしにでき、ITMK3も酸素操業可能
だから、政府が製鉄会社と石油会社を組ませて試験プラントを運転すれば
製鉄排ガスによる人造石油化学合成という方策で代替燃料が比較的安価に
得られるかもしれない
 
9名刺は切らしておりまして:2010/07/19(月) 04:35:45 ID:YyovCYQI
>>6
まず役員や社長、会長、相談役、理事などから、だ。
10名刺は切らしておりまして
>>1
>>「日本の鉄鋼会社が生き残るには、自ら鉱山を開発する しかない」と話す。

おせーんだよ。老害が。