【インタビュー】「小泉改革」は「悪」だったのか このままだと日本は破滅する 辛坊正記さんに聞く [10/06/23]

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58名刺は切らしておりまして
構造改革信捧者はそもそも構造改革とは何か?その基本すら分かっていない。
多くの経済音痴は「構造」を言葉どおり「構造」つまり、Structureの意味で
しか捉えてないはず。
何か日本のStructureを改革することが構造改革だと思っているから、
「構造改革は悪いことではない。むしろ良いことのはずだ。」という直感が働き、
いつまで経っても小泉・竹中賛美から抜け出せない。

そもそも、近代経済学では構造改革の「構造」にはStructureという意味はない。
構造をstructureの意味と捉えるのはマルクス経済学だ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A7%8B%E9%80%A0%E6%94%B9%E9%9D%A9

では、小泉内閣の構造改革とは何か?
小泉内閣が発足して構造改革の骨格を現した「2001年版骨太の方針」には、
構造改革の定義について次のように書いてある。
(11ページ目の「1.構造改革と真の景気回復」)
http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2001/0626kakugikettei.pdf

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いかなる経済においても生産性・需要の伸びが高い成長産業・商品と、逆に
生産性・需要の停滞する産業・商品とが存在する。
停滞する産業・商品に代わり新しい成長産業・商品が不断に登場する経済の
ダイナミズムを「創造的破壊」と呼ぶ。これが経済成長の源泉である。
創造的破壊を通して労働や資本など経済資源は成長分野へ流れていく。
こうした資源の移動は基本的には市場を通して行われる。
市場の障害物や成長を抑制するものを取り除く。市場が失敗する場合には
それを補完する。そして知恵を出し努力した者が報われる社会を作る。
こうしたことを通して経済資源が速やかに成長分野へ流れていくように
することが経済の「構造改革」にほかならない。
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(下につづく)
59名刺は切らしておりまして:2010/06/24(木) 04:44:29 ID:UDuvqA4r
>>54
ゼロ金利政策でもう少しで下にも果実が回ってくるところではあった。
でも06年にコアCPI(エネルギー含む)が海外の投機が要因で石油価格の上昇により
プラスに転じたと同時に引き締めてしまったorzその後バブル崩壊により困窮してる。
60名刺は切らしておりまして:2010/06/24(木) 04:45:08 ID:MHyG9n0e
ジニ係数伸び率鈍化て、拡大のスピードが鈍化しただけで拡大してるのには変わりない。
若者を不安定な非正規にしやすくした上に、セーフティネット整備してなかったから。
世界的好景気で外需の増大には対応できたけど、リーマンショックであっさり首切りでリスクが
全部政府にいったんだろ。そのときに小泉はもうやめてるから責任ないみたいになってるけど
61名刺は切らしておりまして:2010/06/24(木) 04:46:39 ID:6yTQD+l4
>>58のつづき
つまり、小泉構造改革とは生産性の低い産業を破壊して、ヒト・モノ・カネの
経済資源を生産性の高い産業に移転させることを言うのだ。
どうだ、お前らの考えている構造改革とは全く異なるだろ。
(骨太の方針のこの部分が構造改革の定義であることは、経済財政諮問会議の委員であり、
2001年骨太の方針の作成にも携わった吉川洋東大教授の「構造改革と日本経済」という
本に書いてある。)http://www.amazon.co.jp/dp/4000228366/

バブル崩壊の後、需要喚起のため多額の財政出動が行われたが経済の成長率は芳しくなかった。
そこで、問題は「需要側」にあるのではなく「供給側」にあるのではないのか?
という疑問が出され、東大の林文夫教授が90年代以降「全要素生産性(TFP)」が
低下しているのが、失われた10年の原因だとする内容の論文を発表した。
http://www.amazon.co.jp/dp/4492394052/

ここから経済学者は一斉に構造改革論へ傾斜していく。もちろん竹中もこの流れに乗った。
つまり、小泉構造改革のキーワードは供給側の「生産性」だ。
(構造改革を語るときに「生産性」というキーワードが出てこない奴は、モグリだ。
構造改革の意味も知らずに、勝手な自己流解釈で語っているバカだ。)

しかし、生産性の高い産業は何故生産性が高いかと言えば、余計な経済資源を使わない
からである。(例えば、余計なカネは借りない、余計なヒトは雇わない。)
従って、生産性の低い産業を破壊すれば、経済資源が生産性の高い産業、企業に流れて
いくなんてのは「絵空事」なのです。
このことは、カバレロとハマーという経済学者によって実証されている。カバレロとハマー
の実証研究を日本に紹介したのが、竹森俊平慶大教授のベストセラーとなった
「経済論戦は甦る」という本だ。http://www.amazon.co.jp/dp/4492393862

現実に、不良債権処理が行われても経済資源の「カネ」を生産性の高い企業産業が
借りないから、銀行の貸出残高は増えるどころか減る一方、また、生産性の低い産業、
企業を潰しても「ヒト」は生産性の高い産業、企業に雇って貰えず、失業か良くて
「派遣、契約社員」。この現実が小泉・竹中の構造改革が失敗だったことの証左だ。