武田薬品工業は、慢性関節炎などにともなう痛みを改善する抗体医薬品を国内開発する。
100%子会社が安全性を見極める第1相臨床試験を開始し、2011年には投与量を決める第2相試験にステージアップさせる。
主にがんやリウマチ分野で新薬が開発されてきた抗体医薬の疼痛治療への応用は珍しい。
同社では重点分野である免疫・炎症性疾患の新薬拡充につながるとみて早期の商品化を目指す。
武田薬品の全額出資子会社である武田バイオ開発センターが開発するのは「AMG403」(開発コード)で、米アムジェンから
国内権利を導入した注射剤。
疼痛を引き起こす伝達物質の受容体やイオンチャネルの発現を調節する神経成長因子(NGF)に対するヒト型モノクローナル抗体で
NGFの作用を中和する。同様の抗体薬は米ファイザーがタネズマブ(一般名)の開発を進めている。
▽ソース:化学工業日報 (2010/06/10)
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/201006/10/02801_2123.html