2010年5月28日、中国文化報は「『クール』は日本のソフトパワー、『クール・ジャパン』イメージの確立に注力する日本政府」と
題した記事を掲載した。
近年、日本政府は「クール・ジャパン」の普及活動に力を注いでいる。文化製品の輸出によって、海外のファン、とりわけ
若い世代のファンを獲得し、日本と聞けば「クール」と連想するようにするのがその目的だ。
米著名ジャーナリストのダグラス・マックレイ氏は国民総生産(GNP)ならぬ国民総魅力(GNC=Gross National Cool)を提唱。
日本のアニメ・マンガ、ポップミュージック、ゲーム、家電製品、ファッション、グルメを高く評価した。マックレイ氏の著作は
日本語に翻訳され、GNCはメディアで注目を集めるキーワードとなった。
中国でもジャパンカルチャーは強い印象を与えている。しかしその知名度は利益に結びついていない。宮崎駿監督の
人気アニメ映画「千と千尋の神隠し」が米国で上げた利益はわずかに1000万ドル(約9億1000万円)。日本国内の304億円
という数値とは比べものにならない。人気マンガ「NARUTO -ナルト-」も、日本マンガ好きで知られるフランスでの販売数は
22万冊(2008年)と、フランス国産マンガの販売数183万冊には遠く及ばない。こうした中、日本政府の「クール・ジャパン」
プロジェクトに懐疑的な人々も増えているようだ。
それでもなお日本政府は「クール・ジャパン」に高い期待を抱いている。2020年までに海外市場への文化輸出を約2兆6000億円へと
倍増させる目標だ。もっとも日本のネットユーザーはこの計画に冷ややかな態度を見せている。ネット掲示板には「プロジェクトが
予算を獲得するための単なる口実ではないことを祈っている」との書き込みも少なくなかった。
ソース:レコードチャイナ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100529-00000020-rcdc-cn 参考画像
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100529-00000020-rcdc-cn.view-000