[ブリュッセル 18日 ロイター] 欧州連合(EU)財務相理事会は18日、
ヘッジファンドやプライベートエクイティ(PE)への規制強化を支持した。
ファンド規制案(草案)には、ヘッジファンドの報酬や借り入れに規制をかけることが
盛り込まれたほか、投資や空売りの状況について当局に詳細情報を開示することも
義務付けた。
世界の首脳はより安定した金融システムの構築を目指しており、EUのファンド規制も
この流れの一環。
これまで規制が比較的ゆるかったヘッジファンド業界が初めて、汎欧州の監視機関の下に
置かれる。
ドイツのショイブレ財務相は理事会後に記者団に対して
「われわれは、規制のペース加速を決意している。
(ヘッジファンドとPEは)これまでは規制されていなかったが、その穴は埋まる」
と強調した。
一方、金融街シティを抱える英国は規制案に反対した。
なかでも、欧州全域での商品販売を可能にする「単一ライセンス」を外国のファンドに
認めないという規制案の条項について、強く異を唱えている。
この条項に関してはガイトナー米財務長官も反対姿勢を示している。
英国は、規制案の内容を弱めるよう働きかけたものの、規制案はその反対を押し切って
採択された。
EU外交では、いかなる国も望まない法律を押し付けられることはないという不文律が
あり、今回のように、特定の国の反対にもかかわらず採択するのは極めて異例という。
英金融街には欧州ヘッジファンドの8割が拠点を置く。
そのため英国では、規制強化で金融サービスが国外に流出するとの懸念が強い。
ソースは
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-15377120100518