NECは20日、非破壊検査技術の一種であるテラヘルツ帯画像計測技術において、2次元テラヘルツアレイセンサーの
感度を従来比2〜4倍に向上したと発表した。これは独立行政法人・情報通信研究機構(NICT)プロジェクトの成果であり
創薬や材料分析業務の効率改善に役立つ。
テラヘルツ波は可視光と電波の中間に位置する電磁波で、紙やプラスチック、繊維などを透過し、X線よりも安全なため
次世代非破壊検査技術への適用が注目されている。
テラヘルツ波に隣接する赤外線領域では、入射赤外線による検出器のごくわずかな温度上昇を電気信号に変換する
ボロメータ型の2次元アレイセンサーが製品化されているが、テラヘルツ波は大気に吸収されやすいという難点がある。
そこで、ボロメータ型非冷却2次元テラヘルツアレイセンサーに、検出したい波長の半分の間隔で誘電体(シリコン)カバーを
取り付けたところ、2〜4倍の感度向上が確認できた。
シリコンカバーとテラヘルツ吸収膜、完全反射膜の間で起きる干渉効果によるものと推定される。
▽ソース:化学工業日報 (2010/04/21)
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/201004/21/04601_2131.html ▽ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/1004/2001.html