旭硝子とトステムは15日、高性能・高品質な窓製品の開発・製造・販売で業務提携すると発表した。
年内に「商品開発と性能保証」など3事業でそれぞれ合弁会社を設立。11年中に新商品を投入することを目指す。
合弁会社設立後は、工場から完成品を出荷する体制に移行する計画で、建築用ガラスとサッシの流通形態が大きく変わることになる。
提携では、▽商品開発と性能保証▽機能ガラスの製造販売▽窓製品の組み立て−の3事業で合弁会社をそれぞれ設立する。
出資比率や具体的な事業内容などを早急に詰める。トステムの住宅用サッシは今後、合弁事業で開発する商品が主力になる。
トステムの潮田洋一郎会長と旭硝子の石村和彦社長が同日都内で会見し、潮田氏は「窓事業全体での包括的な提携になる。
これまでサッシとガラスは別々に品質を追求し作り込んできたが、今後は窓から建築物の性能向上につなげることになる」と
提携の狙いを説明。石村氏は「高品質、高性能な窓を提供することで持続可能な社会の実現に貢献できる」と述べ、開口部の
断熱化や遮熱化で家庭部門での二酸化炭素排出削減に貢献する考えを示した。
住宅用窓はこれまで、販売店がガラス、サッシをメーカーから仕入れ、組み立ててユーザーに提供する流通形態が主流だった。
合弁事業では、サッシとガラスを一体ととらえ、性能を保証する体制の構築を目指しており、工場から完成品を出荷する計画。
既存の流通形態に大きな影響を与える可能性があり、販売店や他のメーカーがどう反応するかも注目される。
▽ソース:日刊建設工業新聞 (2010/04/16)
http://www.decn.co.jp/decn/modules/dailynews/news.php/?storyid=201004160103001