京セラは、米国カリフォルニア州に太陽電池の組立工場を新設する。太陽光発電所向けを
はじめ、米国内の新エネルギー投資拡大を追い風に現地での生産、供給態勢を大幅に強化する
。6月の稼働を目指す。
京セラの太陽電池組立工場は、三重県伊勢市、メキシコ、中国、チェコに続く5カ所目で、
米国での開設は初めて。
半導体部品を製造しているサンディエゴ工場の敷地内に専用ラインを整備し、日本で生産し
た基幹部品セルをパネルに組み立てる。当初は年間30メガワット分を生産する計画。
米国では、オバマ政権がエネルギー・環境分野に重点投資を行う「グリーンニューディール
政策」を進め、公共施設での大型太陽電池の設置や大規模太陽光発電所の建設が加速している
。米国内の太陽電池の発電能力は2013年度に09年度(3500メガワット)の3倍規模
の1万1千メガワットに拡大するとの予測もある。
京セラは現在、米国市場向けの製品をメキシコ工場で組み立てて出荷しているが、現地組み
立てに切り替える。公共事業などで国内産製品の調達を優先する米国の政策「バイ・アメリカ
ン条項」に対応することで、日本で強みを持つ公共施設向けの販売増につなげる。
同社は、国内外での需要増を受け、12年度に09年度の2・5倍となる千メガワットの
生産を計画している。太陽電池セルを生産する新工場を滋賀野洲事業所(野洲市)にこのほど
開設するなど生産体制の増強を進めている。
ソース:京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P20100326000022&genre=B1&area=K00