【家電】サムスン「封印された成長秘話」 ソニー、パナソニックも勝てない世界企業の秘密に迫る [10/03/20]

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1依頼@@@@ハリケーン@@@φ ★
 日本メーカーの7兆円台を大きく引き離し、売上高は10兆円超。躍進するサムスンの「成長
の鍵」は何か。韓国で話題の書とともに、その秘密に迫る。

 もし、あなたが薄型液晶テレビをお探しならば、家電量販店の店頭で、きっとソニーのBRA
VIAやパナソニックのVIERA、シャープのAQUOSが出迎えることだろう。しかし、ひとたび世界
市場に目を向ければ、日本の"お家芸"だったはずの「テレビ」で、確実に日本メーカーの
凋落は始まっている―。

 米調査会社ディスプレイサーチが発表した'09年の世界の出荷額シェアで1位に輝いたのは、
23.3%(前年比0.2ポイント増)を占めた韓国のサムスン(三星)電子であった。12・4%のソニーは
やはり韓国のLG電子と並んで2位だったが、LGが前年比で2ポイント増なのに対し、ソニーは
2.9ポイント下げている。

 日本国内では製品を目にする機会が少なく、韓国メーカーの商品は安かろう悪かろうという
イメージがいまだ残る。だが、いまやサムスングループ(李洙彬(イスビン)会長、66社)は
全体で韓国のGDPの20%を担い、グループおよび関連企業に従事する人数が全労働人口の40%
以上に上ると言われるコングロマリット(複合企業)である。

 日本市場だけが、その影響から免れるはずはない。あるソニーのOBが、家電市場の現状を
明かす。

「量販店でサムスンのテレビを見かけなくても、サムスンが日本メーカーに負けているわけで
はない。ソニーなど数社がサムスン製の液晶パネルを購入しており、日本市場でサムスンブラ
ンドのテレビを販売すると、その分、パネルを買ってくれる"顧客"、つまり日本メーカーの
テレビが売れなくなる。液晶パネルという視点で日本市場を眺めたら、サムスンのシェアは
トップクラスに入ります」

日本貿易振興機構アジア経済研究所の奥田聡専任調査役は、こう分析する。

「大躍進の理由の一つは、'90年代に入ってからの半導体部門の成功です。この時期、日本企
業はバブル崩壊後の停滞ムードで、新規投資から遠ざかりました。その間隙を突いたのが
サムスンです」

 大胆な戦略を可能にするのは、トップが財閥オーナーという環境にある。韓国最大の財閥と
なったサムスングループは、1938(昭和13)年に李秉(イビョンチョル)氏が友人とともに
製糖や繊維を商う「三星商会」としてスタートした。大躍進を遂げたのは、'87年にグループ
副会長から会長に昇進した創業者の三男・李健煕氏(イゴンヒ・68)の時代である。

 この李氏は'08年に脱税の罪で有罪判決を受けて会長の座を降りたが、'09年には彼の長男・
李在鎔氏(イジェヨン・41)がサムスン電子の副社長に就任している。典型的な同族企業と言っ
ていい。

 今年1月、パナソニックの大坪文雄社長は、サムスンについて、まさに同族企業である点を
指して、こう発言している。

「強烈なリーダーシップを持った企業で、よく研究して勉強しないといけない」

ソース:現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/352

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【コラム】キム・ヨナやサムスンに“脅威論”が噴出「日本はもう韓国に勝てない」は本当か?(DIAMONDonline 真壁昭夫 )[10/03/16]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1268698146/
【家電】サムスン、3Dテレビを前倒し発売 日本勢に先行[10/02/24]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1266968256/
2@@@ハリケーン@@@φ ★:2010/03/22(月) 18:19:07 ID:???
>>1のつづき

 サムスンや日本の電機メーカー、流通業界の関係者の意見を総合すると、サムスンが世界
戦略を展開するうえで、ある一定のパターンがあるという。その先兵となるのは、決まって
携帯電話だ。

「発展途上国に進出する場合、サムスンは携帯電話のアンテナ設置などインフラ整備を支援
して、見返りに端末を導入させる方法を取ります。まず携帯で市場を切り開くやり方は、
マーケティングリサーチも兼ねているのです」(流通関係者)

 だが、サムスンの戦略を単純に賞賛するわけにはいかない。サムスンにとって長い間ベンチ
マーク(指標)であったソニーは、以下に述べる過去の経緯から、サムスンへの警戒心を解かな
いだろう。電機メーカーを取材する記者や業界関係者は、'04年に設立されたソニーとの合弁
製造会社「S-LCD」に、サムスンの企業風土が表れていると口を揃える。

 ソニーは'97年から平面ブラウン管テレビ「WEGA」ブランドを発売したが、この商品の成功
のために薄型液晶テレビへの切り替えが遅れたことも事実であった。出井伸之会長兼CEO(当時
)は薄型テレビへの方針転換を決め、液晶パネル製造のパートナーにサムスンを選んだ。

 経済産業省や国内メーカーからは、テレビ技術の流出を危惧する声が上がり、国内各社に
対する裏切りと見なされ、「国賊」と非難された。それでも出井氏は「国内メーカーとの
提携は考えたこともなかった」と語っていた。

 しかし、出井氏はこれらの非難に耳を傾けるべきだった。S-LCDでは、ソニー側とサムスン
側の建物の間にファイアウォール(通信を制御する壁)が建てられ、テレビ技術は相互に漏れな
いよう管理されていると言われた。だが、あるソニーの元技術幹部は、こう証言する。

「ファイアウォールなんて、あってないようなものでした。そもそもパネルがあるからと
いってテレビができるわけではなく、やはり画作りの技術があって初めてテレビ画面ができま
す。画作りが弱いサムスンから聞かれれば教えるしかなく、ソニーの優れた技術がサムスン側
に流れたことは否めません。
また、サムスン側と一緒に働いていた優秀なエンジニアがヘッドハンティングされ、私が
知る限りで50人以上が引き抜かれました」

 この背景には、出井会長時代に行われたリストラによって、ソニーの優秀なエンジニアの
間に会社への失望感が広がっていたという事情もあったようだ。

<以下略>

-以上-