米ボーイングの新型旅客機「787」の前部胴体など機体の一部を製造する川崎重工業は、今後見込まれる
同機の増産に対応するため、愛知県弥富市の名古屋第一工場内に新工場(南工場)を建設し、2日に完成式を開いた。
名古屋第一工場には既に、777向けの工場と787向けの従来の北工場がある。南工場は名古屋港に面し、
広さは延べ約4万平方メートル。約200億円を投じた。一部は1月末から稼働している。当面の従業員は北工場と
合わせ計200人で、受注状況に応じて増員する。
炭素繊維複合材を用いる前部胴体の焼き固め作業は北工場で行うため、南工場では焼き固め前後の加工などを
手掛ける。専用埠頭(ふとう)を設けたことで出荷が円滑になり、北工場と合わせた生産能力は倍増する。
南工場は2008年8月に着工し、当初は同年末に完成の予定だった。しかし787の開発が約2年遅れたため、
完成を延期していた。昨年末に787がようやく初飛行に成功したことで、派生機の開発を含めた増産の本格化が
見込めると判断した。
川崎重工広報部は「これで準備は整った。増産要請に応えたい」と話している。
ソース:中日新聞 [10/03/04]
http://www.chunichi.co.jp/article/economics/news/CK2010030302000123.html