関西の金融機関の融資の落ち込みが続いている。関西2府4県に店舗を置く金融機関(信用組合を除く)の貸出金残高は
1月まで3カ月連続して前年同月を下回ったもようだ。リーマン・ショック直後に大企業が手元資金を積み増そうと借り入れを
増やした動きがゆるんだほか、産業活動の停滞で新規の資金需要が冷え込んでいる影響が大きい。
近畿財務局によると、2009年11月に貸出金残高が08年4月以来のマイナスを記録。12月、10年1月も減少が続いて
いるもようだ。社債やコマーシャルペーパー(CP)市場が落ち着きを取り戻し、大企業が銀行借り入れへの依存度を
下げたため、メガバンクの融資の落ち込みが目立つ。
昨年はプラスを維持していた地方銀行、信用金庫も1月にはマイナスに転じたようだ。主要な融資先である
中堅・中小企業の資金需要が冷え込んでいる。依然として経済活動が停滞している様子がうかがえる。
政府の支援策で中小企業の資金繰りが一息ついた面もありそうだ。政府が推進した緊急保証制度を利用した貸し出しや
昨年12月に施行された中小企業等金融円滑化法で「当面の資金繰りがついた中小企業が追加借り入れを
抑えている」(地銀関係者)という。
▽ソース:日経ネット関西版 (2010/02/23)
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news007782.html