バンクーバー五輪開幕を直前に控え、東海地方で五輪商戦が本格化してきた。
メダルが期待される女子フィギュアスケートの浅田真央選手や安藤美姫選手ら
東海3県から13人の有力選手が出場するとあって、各社は“オリンピック効果”による需要拡大に期待を寄せる。
◎需要掘り起こし
スポーツ用品販売のアルペン(名古屋市)は、スキー・モーグル、スノーボードの五輪出場選手と
用具などを提供するスポンサー契約を結んでいる。
上村愛子選手らが大会で着用するウエアの予約販売(300着限定)を昨年末から開始。
すでに半数以上を販売済みで、「予約段階で完売」(広報担当者)する可能性も高い。
例年、2月中旬頃から春物の商品に入れ替えを始めるが、大雪でゲレンデ条件がいいことや、
オリンピック効果を期待して、冬季商品の販売期間を延長する方針だ。
スキー・スノーボード人口が減少傾向にある中、起爆剤にしたいところだ。
◎販売台数8割増
政府のエコポイント制度を追い風に販売が好調な液晶テレビ。東海地方を中心に展開する
家電量販店のエイデンは、1月の販売台数が前年同月比で約8割増と勢いが止まらない。
「五輪での地元選手の活躍を大画面で見たい」といった買い替え需要も多いという。
一方、番組を録画できる各種レコーダーも約2割増と好調に推移しており、さらに売り上げアップに
弾みをつけたいところだ。
三省堂書店名古屋テルミナ店(名古屋市中村区)は、「オリンピックフェア」を開催中だ。
浅田真央選手の写真集をはじめ、スポーツ雑誌の特集号や、増刊号などを取りそろえたコーナーを設置。
開幕までに「(本の)扱う数はもっと増えそう」(担当者)で、観戦の手助けとなりそうだ。
◎「閉幕後」も
JTBスポーツデスクは、「バンクーバーオリンピック観戦ツアー」13コースを昨年11月から発売した。
2月上旬までの予約状況は、「開会式と女子モーグル」「女子フィギュアスケート」などのツアーはキャンセル待ちの状態。
チケットの平均価格は約60万円と高額だが、他のコースもほぼ目標通りの売れ行きだ。
また、「五輪閉幕後に開催地に興味を持つ人が増える傾向にある」(JTB中部広報)ため、
海外春スキーの需要や、メーン開場などを見学する『閉幕後ツアー』の需要も見込めるという。
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_k/ckei100210_1.htm