カジノのアジア最大手、マレーシアのゲンティンは、中国の旧正月入り(今年は2月
14日)に合わせ、シンガポール初のカジノを開業する。観光産業の振興を図りたい
同国は、カジノ産業に大きな期待を寄せている。
ゲンティン子会社のゲンティン・シンガポールは14日、カジノ総合リゾートの
リゾーツ・ワールド・セントーサ(RWS)を一般向けにオープンする。
旧正月で休暇シーズン入りする中国から集客を狙う。
RWS内にはショッピング・モールやレストラン、ホテルもある。4つのホテルは
すでに1月から宿泊客の受付を始めており、残りの2つのホテルは11年にオープン
する予定。ゲンティンによると、RWS内に建設中のテーマパーク「ユニバーサル
・スタジオ・シンガポール」は3月初旬にオープンの予定だ。
RWSの総工費は約46億ドル(約4120億円)。他にもシンガポールでは、
米同業のラスベガス・サンズが総工費55億ドルで複合カジノ施設のマリーナ・ベイ
・サンズを建設中で、こちらは4月中旬オープンの予定だ。
BNPパリバのアナリスト、マイケル・グリーノール氏(マレーシア在勤)は顧客向け
リポートで「先にオープンした方が明らかに有利だ。観光客の獲得競争で一歩先に
スタートを切り、施設の知名度を上げ、スタッフを確保することができるからだ」と
指摘した。
アクション・エコノミクスのアジア経済予測部門の責任者、デービッド・コーエン氏
(シンガポール在勤)は、これら2施設のオープンにより、シンガポールの2010年
の経済成長率が1%上乗せされ、5〜5.5%程度になると予測した。
シンガポールのフンキャン通産相は1月、「今年も外需は伸び悩む可能性があり、
カジノ産業には経済成長の支えになってほしい」と述べた。同国政府は、15年までに
年間1700万の観光客を集め、観光収入を約3倍の300億シンガポールドル
(約1兆9000億円)に拡大することを目指している。09年11月のシンガポール
訪問者は前年同月比で8.4%増の83万人で、増加率は過去3年で最大だった。
アナリストらによれば、同国のカジノには外国からの集客も期待できる。
OCBCインベストメント・リサーチのアナリスト、キャリー・ウォン氏(シンガポール
在勤)は「カジノ産業の市場規模はシンガポールとマカオを十分まかなえる。シンガ
ポールのカジノの集客エリアはかなり広く、たとえばオーストラリアのギャンブラーも
視野に入れられる。マカオに比べシンガポールの方が近いからだ」と述べた。
●14日にオープンするリゾーツ・ワールド・セントーサ(RWS)のカジノ
=シンガポール・セントーサ島
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