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【放送】米国で地上波・CATV両方から脅威とみなされている、注目のサービス「Boxee」 [02/04]
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きのこ記者φ ★
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2010/02/04(木) 22:04:08 ID:???
米国でユーザーの支持を集め、地上波テレビ、ケーブルテレビの双方から脅威と見なされている
注目のサービスがある。テレビとインターネットをシームレスに利用できる米Boxeeの「Boxee」がそれだ。
■テレビ番組もYouTubeも横断
テレビが誕生した時、それを知らない人に説明するのは困難だったと思う。
同じように、Boxeeというサービスを説明するのもなかなか難しい。
日本に置き換えて単純化すると、テレビの地上波放送、BS放送、CS放送はもちろん、インターネット経由の
IPTVや動画サイトの「YouTube」、さらには「Twitter(ツイッター)」のようなサービスまでを全部まとめて、
継ぎ目なく横断的に再生できるようなソフトウエアといえるだろう。
日本のテレビ放送は、もともと地上波だけだった時代からBS、CSへと拡大していった。
3波を受信するチューナーがテレビに標準装備されるようになり、完璧ではないがようやく1台のリモコンに
収めて操作できるようになった。
一方、インターネットの動画サービスは、YouTubeや「ニコニコ動画」などが広く受け入れられるようになったが、
視聴するにはパソコンとブラウザーが必要だ。呪文のようなURLを入力する手間を省くために、
人はそれぞれにブラウザーのブックマークや各サービスの検索機能などを使っているが、
すべてのサイトを横断的に視聴できるわけではない。
最近はインターネット接続機能を備えるテレビも増えているが、動画サイトの視聴にテレビ用ブラウザーを
使うというだけで、原理はパソコンと同様だ。
■ビジュアル化されたリモコン
ではBoxeeはどこが違うのか。Boxeeはインターネット上にあるコンテンツであれば、異なるサイト上に
存在していても同一線上に並べて表示する。秀逸なユーザーインターフェースで見る側に煩わしい操作を
強いることがない「ビジュアル化されたリモコン」といっていい。
対象となるコンテンツは、「インターネット上」にあるものに限られるわけだが、米国では「Hulu」のように
テレビ局が自らオンライン経由で放送番組を提供している例が多い。
そのため、テレビ側のコンテンツも合法・違法が混在した状況ながら、Boxeeでカバーすることができるのである。
ちなみに、Huluは米大手ネットワーク局が参画する戦略的なサービスで、一時はBoxeeとの間で配信を巡って
争いがあった。しかし、今年1月の「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2010」に合わせて
「この問題がクリアされた」と発表している。
(
>>2
以下に続きます)
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITel000004022010&landing=Next
メニュー画面
http://it.nikkei.co.jp/photo/digital/eguchi/20100204_Boxee/image2t.jpg
ウェブサイトをまとめて表示
http://it.nikkei.co.jp/photo/digital/eguchi/20100204_Boxee/image3t.jpg
テレビ番組の一覧画面
http://it.nikkei.co.jp/photo/digital/eguchi/20100204_Boxee/image4t.jpg
番組内容の説明画面
http://it.nikkei.co.jp/photo/digital/eguchi/20100204_Boxee/image5t.jpg
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きのこ記者φ ★
:2010/02/04(木) 22:04:20 ID:???
(続き)
■クラウド的発想は日本に合うか
実はBoxeeは、パソコンのハードディスクドライブなどに保存した動画もオンラインコンテンツと同列で管理する
機能を持っている。ただ、どちらかといえば「番組を手元に保管するためのソフト」という発想ではなく、
配信事業者がネット上に公開したコンテンツをネット経由で随時視聴しようというクラウド型の考え方である。
一方、日本ではハードディスクレコーダーがこれほど普及していることでわかるように、録画が好きである。
Boxeeのようなサービスが普及すれば、日本でも「ネットの向こうにあるから録画しなくていいや」と思うようになるのか、
家電メーカーにとっては気になるところだろう。
■テレビ用の専用ハードウエアも登場
Boxeeはオープンソースのアプリケーションソフトで、現在はベータ版が公開されている。
Windows、 Mac、Linux、AppleTVなどのバージョンがあり、ユーザー側で自由に開発することも可能だ。
さらにパソコン用ソフトだけでなく、テレビに直接つなぐ「Boxee Box」という専用セット・トップ・ボックス(STB)も近く発売される。
このBoxee Boxのような専用ハードウエアが登場すると、ケーブルテレビ局も黙っていられなくなるだろう。
ケーブルテレビが有料で提供しているのと同じようなコンテンツがテレビ上で無料で見られるようになれば、
加入者の減少につながる可能性がある。
前述のとおり、Boxeeの革新性を言葉で説明するのは難しいが、業界関係者であれば日本メーカーの
インターネット対応テレビとは比較にならない操作性とサービス内容をぜひ体験するべきだろう。
残念ながら、米国の動画コンテンツはアクセス制限で日本から見られないものが多いが、
これだけのことができるならテレビ放送を一気にIP化するべきだと、使ってみて実感した。
(記事終)