崩れ落ちるブランド住宅地 | AERA-net.jp
http://www.aera-net.jp/summary/081121_000495.html 2008年11月21日
◆首都圏沿線別下落率で東急苦戦
東急田園都市線といえば首都圏屈指のブランド路線。
沿線は各種調査の「住みたい街」上位の常連だ。
それが、ここにきて変容している。
野村不動産アーバンネット(UN)の住宅地地価動向調査によると、神奈川県内の下落地点で群を抜くのは横浜市青葉区美しが丘5丁目。
田園都市線たまプラーザ駅前だ。
10月1日までの3カ月間で6.3%減。
年間では21.1%も落ち、想定取引価格は坪190万円から150万円になった。
同線の青葉台駅周辺も年間で12.5%下がった。
「この沿線はイメージと実態に乖離がある。いつか必ず凋落すると思っていた」
田園都市線沿線に住み、鉄道と社会の関係性を研究する明治学院大の原武史教授(46)は断言する。
不動産市況の悪化で人々が住宅購入に慎重になり、乖離に気づき始めたとみる。
ブランド住宅地の「崩落」は、田園都市線だけの話ではない。
沿線住宅地の年間地価下落率を平均すると、私鉄では同線を含む東急の各線沿線が16.1~19.2%と高めだ。
これに、京王井の頭線(平均15.5%)、小田急小田原線(同13.2%)などが続く。
住宅地ブランドはなぜ剥げ落ちたのか----。