宅配便大手のヤマト運輸(東京都中央区)は昨年12月9日、金沢に全国初となる観光案内所
「クロネコほっとステーション」(金沢市広坂)をオープンした。
金沢のメーンストリートで、観光客が行き交い、兼六園へ通じる通りのビル1階に位置する同所は、
北陸エリアを管轄する地区の同社責任者が「地域の特色を生かした事業を行いたい。金沢では
観光がビジネスチャンス」と開設を提案した。広さは47.32平方メートル。
近隣地区の宅配業務などの通常業務に加え、新たに導入するサービスは
観光客の身軽な街歩きを助けるための「手荷物の一時預かり」(1荷物=500円)、
地元ドライバーが足で仕入れた県産特産品・土産品の紹介コーナー、
情報検索用のインターネットサービス、携帯電話の充電など。
そのほか、県・市と協力した観光パンフレットを設置し、市が始めた「置き傘プロジェクト」の
拠点として、雨の多い金沢で傘の無料貸し出しも行う。
今月下旬からは、県内の観光情報が掲載されたチラシを挟み込んだ宅配伝票の使用も始める。
同所には、現在3人のスタッフが常駐する。同社に17年間勤務し、さまざまな拠点を立ち上げた
前多真紀子さんが責任者となり、中国語とモンゴル語に長(た)けたモンゴル出身の女性スタッフ、
オーストラリアで4年間の勤務経験を持つ英語に堪能な女性スタッフが外国人観光客にも対応する。
前多さんは「まだ立ち上げたばかり。金沢を訪れた人に土地の文化や風情を伝え、役に立つ
情報提供を充実させたい」と意欲をみせる。
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