【話題】サッカー・南アW杯の観戦用に防護着の販売を計画した英企業、批判浴びる [01/21]

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1ライトスタッフ◎φ ★
今年夏に開催されるサッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会を観戦する
サポーターらに対し、刃物から身を守るための防護着をインターネットで販売しようと
している英企業プロテクトベスト社が、厳しい批判にさらされている。

南アフリカの政府や警察の統計によると、人口4900万人の同国では毎日50人近くが
殺人事件で死亡。2008年4月─09年3月の殺人事件は1万8148件で、うち
凶器が刃物の事件は約52%と過半数を占めた。観光客の犠牲者数は不明。

W杯南ア大会組織委員会のジョーダン専務理事はCNNに対し、サッカーの試合での
事件発生は1994年以来1件もないと述べ、警備態勢の万全さに胸を張った。

しかしプロテクトベスト社は、個人向け防護着に対する需要は高く、W杯のような
ビッグイベントで(治安面の)危険が高まるとの見通しを表明。同社関係者は
「わたしも大のサッカーファンとしてW杯観戦を計画中だが、ヨハネスブルク在住の
知人やメディアから聞く話は良くないものが多い」と述べ、ドイツ代表担当の警備会社が
選手らに防弾チョッキ着用を勧告したことを知り、防護着販売を思いついたことを
明らかにした。

プロテクトベスト社がサポーター向けに販売する予定の防護着は価格70ドル
(約6400円)。出場各国・地域の国旗や、「フリーハグ」などのスローガンを
オプションで入れることができる。ヨハネスブルクやプレトリアの滞在先への送料無料
サービスまである。

しかし南ア入りを計画しているイングランド代表サポーター団体の関係者は、防護着
着用を「無謀かつ無責任で情報不足」と一蹴(いっしゅう)。クリケットやラグビーの
イングランド代表が南アに遠征した際に大勢のサポーターが現地入りしたものの、
殺人など深刻な犯罪被害に遭った話はないと明言した。関係者はまた、仮に米企業が
2012年のロンドン五輪に合わせて防護着の広告を出した場合、強い不快感を感じる
とコメントした。同団体は南ア情勢に関する情報を大会主催者や英国大使館などから
定期的に入手し、初めて南アに渡航するサポーターらの不安緩和に努めているという。

●プロテクトベスト社がW杯サポーター向けに販売を計画している防護着
http://www.cnn.co.jp/sports/images/CNN201001210024.jpg

◎ソース
http://www.cnn.co.jp/sports/CNN201001210026.html