フォークリフト業界で「省エネ」「経済性」を競う動きが本格化している。エンジンと
電気を併用するハイブリッド化が主役で、10月に先行投入した業界3位の三菱重工業を
最大手の豊田自動織機が追撃。両社とも不況による需要低迷から抜け出す起爆剤にしたい
考えで、今後のシェア(占有率)争いが激しくなりそうだ。(戸塚光彦)
国内では二酸化炭素を全く排出しない電気式フォークリフトのシェアが半分以上を占め
るが、荷物の重さが3トンを超える場合はパワーが足りず、エンジン式が主流だ。
フォークリフトも「プリウス」などのハイブリッド車(HV)と同様に、減速走行する
時に発生するエネルギーを回収して加速や荷物を上げ下ろしする際に電力を再利用する。
発進・停止を頻繁に繰り返し、稼働時間も長いため、自動車より回収できるエネルギーも
多い。軽油など燃料の使用量はエンジン式に比べて豊田自動織機製は半分、三菱重工製は
約4割減る。豊田自動織機製の価格(約732万円)は従来製品より約300万円高いが
、3〜4年で回収できる。
両社間では使用している電池に違いがある。豊田自動織機はトヨタ自動車がHVで実績
を重ね、価格も安いニッケル水素電池を使用。三菱重工は自社開発の大容量リチウムイオン
電池を採用し、より重い荷物の上げ下ろしに適している。ハイブリッド式フォークリフト
での勝敗は、HVと同様に電池の開発が成否のカギとなりそうだ。
<以下略>
ソース:YOMIURI ONLINE
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_k/ckei091226_1.htm