日立情報制御ソリューションズは1日、輸配送計画システム「NEUPLANET(ニュープラネット)」シリーズに、
大規模輸送業務に対応する「NEUPLANET/TM」を追加した。コスト・稼働時間・CO2排出量の最小化と
いった目的別の輸送計画を作ることができ、モーダルシフトへの対応も可能。
「ニュープラネット」は「多角配送や複数個所積みといった複雑な運用形態や配送上の制約条件にも対応し、
効率的な運行計画を作成するシステム」(営業本部の馬目宏之部長=写真左)として、1994年の発売以来、
多くの企業に納入されてきた。配送計画を立案する上で行われるルートシミュレーションは、全パターンを
組み合わせると時間がかかるが、同システムでは「『適者生存』のアルゴリズムにより、瞬時に的確な
組み合わせをはじき出すエンジンを採用」し、「短時間で最適な配車計画を提示する」(同部長)という。
「NEUPLANET/TM」は、同シリーズラインナップの中で、大規模に事業展開している企業向けの
便利機能に特化し、環境配慮型グリーンロジスティクス対応のシステムにした。コスト・車両台数・稼働時間・
CO2排出量の最小化や稼働時間の平準化といった、それぞれの用途・状況の中から「何に対して最適な
計画を作成すべきかを選択して立案できる」(情報システム第二本部の河村慶太郎主任技師)。
また、「複数日の計画を一括で計画できる」ため、配送日の指定や車両の先行確保が行えるようになる。
「NEUPLANET/TM」発表の前段階として、同社は改正省エネ法対応版となる「NEUPLANET/SP」を
バージョンアップさせ、配送結果を基にしたCO2排出量の算定機能を追加。同部長は「環境対策をする上で、
まずはCO2排出量を数値化して把握することが必要」とし、「NEUPLANET/TM」は「NEUPLANET/SP」で
培った技術で「数値化したCO2排出量情報を取り込み、輸配送計画を立案し、立案後の運行実績に反映も
できる」と説明。専属車両だけでなく、スポット車や鉄道・船舶を使ったモーダルシフト時のコストやCO2排出量の
試算も可能(オプション)。
馬目部長によると、「NEUPLANET/SP」は中小規模の物流事業者をターゲットに設定したのに対し、
「NEUPLANET/TM」は「全国に複数の拠点を配備する大規模事業者や荷主の物流子会社」を想定。
同社は「ニュープラネット」シリーズを、「多くの物流事業者のニーズに応える製品に仕上げ、企業の課題解決の
ためのソリューションを提案したい」とする。
▽ソース:物流Weekly (2009/12/22)
http://www.weekly-net.co.jp/system/sisutemu.php#more