【コラム】日本発グローバル”を達成するために必要な5つの成功要因…(CNET Japan)[09/12/17]

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1かくしおまコンφ ★
★日本発グローバル”を達成するために必要な5つの成功要因

 グローバル展開が難しく、「ガラパゴス」と語られることが多い日本のモバイル・ネット業界。しかしそれは、業界の本質的な
競争力不足がゆえの問題ではない。特にモバイル×コンテンツの領域ではグローバルで勝負できると考えている。

 ゆで蛙に陥りやすい中途半端に大きな国内市場、そしてそれに対応する形で自らの限界を設定してしまっている企業の
マインドにこそ、グローバル化を阻んでいる原因があるのではないだろうか。今回は、なぜ今グローバル展開を
再考すべきなのか、そしてその際のKey Success Factors(KSF:成功要因)をどう考えるのかについて、ソーシャルアプリでの
事例を交えながら「日本の競争優位性」「よりフラットになったグローバル市場」「今このタイミング」というポイントで考察したい。

 ◇日本の競争優位性
 日本の競争優位は、iモード以来のモバイル・インターネット生態系の中で培われてきたサービスモデルとコンテンツにある。
キャリア主導で世界随一の品質の通信網が敷かれ、政策的に手数料が抑えられたキャリア課金の仕組み(海外では
手数料が50%以上ということも当たり前)やコンテンツ事業者を支援するツールやミドルウェアが導入された。その結果、
世界に先駆けてアイテム課金やかざすクーポンなどの革新的なサービスモデルが生まれ、コンテンツ事業者も育成された。

 海外とは通信規格や課金インフラなど、異なるものは多いが、サービスモデルそのものやコンテンツ自体を転用することは
可能だ。また、任天堂のようにプラットフォームとコンテンツをセットにした海外展開もおもしろいいだろう。

 海外でも日本のモバイル事情は非常に注目されている。筆者が海外のソーシャルメディアやソーシャルアプリプロバイダー
(SAP)と話をする際も必ずと言って良いほど日本の状況や参入するためにはどうしたら良いかと相談を受ける。
また、海外大手ベンチャーキャピタル(VC)からも日本の先進的モバイル企業を海外展開する際は、ぜひ投資検討を
させて欲しいと言われている。ガラパゴスは決して進化の行き止まりではなく、1つの進化の究極形として海外展開が可能な
要素を大きくはらんでいるのだ。

 ◇よりフラットになったグローバル市場
 「グローバル市場がフラットになり、あたかも1つの市場のようになる」――言い古されたコンセプトだが、リアルでは国を
またぐ際の追加的な固定費が大きく、市場が完全にフラットになったとは言い難い。しかし、ネットではディストリビューション
チャネル(SNSなどのプラットフォーム)が先行する形でグローバル展開している。 (>>2-5につづく)

高宮慎一

ソース:CNET Japan  飛翔するベンチャー企業経営・戦略の流儀 2009/12/16 20:09
http://japan.cnet.com/venture/column/v-strategy/story/0,3800100939,20405406,00.htm