シャッターメーカーのユニフロー(石橋さゆみ社長、東京都品川区)は今秋、物流
現場などでトラックが通行する大開口部に適した超大型の高速シートシャッターを新たに
発売した。
防虫・防塵効果があり、空気の流出入を抑え、温度管理にも貢献する。
新製品「スムーザーRB」は最大開口幅10m×高さ6mで、業界最大級のシートシャッ
ター。営業推進部の玉井伸一郎部長によると、「シートシャッターは大開口になるほど
風や差圧の影響を受けやすく、開閉時に支障をきたす恐れがある」。
また、経営企画室の齋藤弘幸主任は、「耐風性能の向上と開閉の円滑さ、そして安全
機能が鍵になる」と付け加える。? 同製品は風速29.3m/秒に耐え、屋外に面した風が
直接当たる場所にも設置が可能。
耐風性能が同レベルのスチールシャッターは、「重量があって開閉スピードが遅い」
(同部長)のが弱点。「開閉待ちで作業を止めざるを得ない」こともあり、業務の効率化
にも影響するほか、「機密性という点でも屋外で設置するには問題がある」。
同製品はシート両端部にベアリングを取り付けることで、従来製品で課題だった強度
目的のパイプとレールとの摩擦による摩耗を軽減する。また、大型機種ではシート部の
面積と重量が増し、駆動部への負担がかかるが、同製品では従来機種の設計を見直し、
耐久性を追求した。
安全機能と操作性も強化し、人や車両などの通過で光線が遮られると下降中のシート
シャッターが停止し、反転上昇する安全センサーを装備。また、一般的にシャッターの
開閉や設定に関する操作はシート上部に設置した制御盤で行うが、高所作業で危険が
伴うため、同製品は制御盤にタッチパネル液晶を搭載。機能設定のほとんどが盤面上で
完結する上、機器の動作状況やエラー発生時の原因も表示する。非常停止スイッチも
「わかりやすい表示」にしている。
同社は10年以上前からシートシャッターを製造し、食品工場を中心に展開してきたが、
納品先が「海外工場にシフトするところが増え、受注が減少した」(同部長)ため、
約5年前に製造を中止していた。
ただ、「一般的なシートシャッターは3m×3mで、大型サイズを作るメーカーは少ない」
こともあり、「ユーザーから発売再開への強い依頼」を受けて、5年ぶりの新製品となる
「スムーザーRBー4」を発売した。
同部長は「出入りが頻繁なところほど、シートシャッターのメリットである、防虫・
防塵効果や空気の流出入抑制効果が発揮される」とし、「物流業界の潜在ニーズは高い」
と期待を込める。
ソース:物流ウィークリー
http://www.weekly-net.co.jp/materialhandling/post-4715.php