[ワシントン 13日 ロイター] グリーンスパン元米連邦準備理事会(FRB)議長は13日、NBCの
番組「ミート・ザ・プレス」に出演し、FRBは失業抑制でできる限りのことを行ったと指摘、今後は今まで
以上にインフレリスクを警戒する必要があるとの認識を示した。
グリーンスパン氏は「FRBは素晴らしい仕事をした。(雇用を支えるため)非常に多くのことを行った。
金融政策や中銀ができることは、もう残されていない。この段階で限界に来ていると思う」と発言。
「中銀にできる以上のことを求めれば、非常に悲惨な結果を招く」とし、「これまで米経済に与えてきた
すべての刺激」の解除に乗り出さなければ、インフレという深刻かつ長期的な脅威に直面すると述べた。
米下院が11日、議会による金融政策の監査を盛り込んだ金融規制改革法案を可決したことについては、
懸念を表明。「金融政策が、長期的な視野ではなく、より政治的・短期的な視野で決められることを意味する」と述べた。
現在10%に達している国内失業率については「1年後には現在の水準を大幅に下回っている」が、
依然として非常に高い水準にあるだろうと予想した。
国内経済とローン需要が回復すれば、FRBは利上げ開始を余儀なくされるとも指摘。
同氏は「企業は急ピッチで在庫整理を進めており、融資需要は非常に低い。このプロセスは終わりつつあり、
それが終われば、ローン需要が回復し、短期金利への圧力が強まり始めるだろう」と述べた。
ソース:ロイター [09/12/14]
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-12914020091213