25日、都内で携帯コンテンツプロバイダ向けイベント「mobidec 2009」が開催された。特別講演に
登壇したUQコミュニケーションズマーケティング戦略部長の坂口 肇氏は、モバイルWiMAX方式の
データ通信サービス「UQ WiMAX」のエリア拡大方針などをあらためて紹介した。
前日の24日、UQではエリア展開スケジュールを予定より早めると発表。2009年度末に全国4000局の
屋外基地局を設置する予定としていたが、2009年11月20日には5100局となっている。35都道府県
262市町村で一部基地局が開局しており、順次、正式なサービスエリアとして案内される見込みだ。
坂口氏は「現在はデータ通信端末だが、将来的にはモジュールでの展開を想定しており、ユビキタス
向けたインフラになり得る。モバイルビジネスはエリアが命であり、2012年度末には人口カバー率90%を
目指しているが、もっと前倒ししようと調整している」と述べ、予定よりも速やかにエリア拡大を図る方針とした。
東京では2月26日より試験的なサービスがスタートしているが、それから9カ月、どの程度、利用できるように
なったのかを示すデータとして、坂口氏はUQ社員(250名程度)が自宅で行ったエリア調査結果を明らかにした。
調査を行った社員のうち、44%は東京23区内に居住し、56%が23区外に住む。23区内の社員のうち
94%が、「自宅がサービスエリア内」となっているのに対して、23区外の社員の自宅のうちエリア内に
なっているのは58%に留まる。これは9月時点の数値とのことで、それから2カ月近くが経過し、23 区外の
状況は改善していると見られるが、坂口氏は郊外部でのエリア整備もできるだけ速やかに行う方針とした。
まずはネットワーク整備が何よりも優先課題となる同社だが、将来の姿として同氏は「ネットワークと
デバイスがあってもコンテンツがなければいけない。さまざまなコンテンツが登場するよう働きかける
必要がある。携帯電話と比べ、UQではオープンなインフラを提供する。コンテンツ事業者がコンテンツと
端末をセットで提供できる時代になる。コンテンツを最大限に活かせる端末も作れる。今までと比べ、
やりたいことができるプラットフォームになる」と語り、デバイスとコンテンツの垣根を超えた事業展開も
可能とアピールしていた。
▽ソース:ケータイ Watch (2009/11/25)
http://k-tai.impress.co.jp/docs/event/mobidec2009/20091125_331304.html