過酸化水素水製造メーカーの新酸素化学(苫小牧市、小泉謙治社長)は、隣接する敷地と
苫小牧西港の岸壁を取得した。これまで土地を所有する企業からリースしていた。将来的な
増産に向け、プラント増設と海上輸送の増便に対応する狙いがある。輸送船接岸時の
荷役作業を簡略化するためパイプラインの延長工事も実施し、24日から供用開始する。
新酸素化学は昨年10月、企業の環境意識の高まりなどによる需要増を背景に、生産能力を
年間3万3000トン規模に拡大。リーマンショックを契機とする景気悪化で操業率は低下したものの、
設備増強効果で2009年度上半期は前年を上回る実績を上げている。
新たに用地と岸壁を取得したのは「5、6年後の生産倍増」を目指す同社の長期計画に基づく。
設備投資額は数千万円のパイプライン整備を含め投資額数億円という。取得は8月末。
小泉社長によると、取得した用地面積は岸壁を含め約2万5000平方メートル。将来的なプラント
増強予定地に位置付けている。岸壁は民間企業が所有していたプライベートバースで、延長約200メートル、
奥行き約30メートル。現在は月に3、4便の輸送専用船が本州間との定期便として運航しているが、
「生産倍増で7、8便に増える」として、輸送体制の強化も視野に前倒しで取得したと話している。
ソース:苫小牧民報社 [09/11/23]
http://www.tomamin.co.jp/2009t/t09112305.html