中部経済産業局が12日発表した管内5県(愛知、岐阜、三重、石川、富山)の2009年
7〜9月期の鉱工業生産指数速報(05年=100、季節調整済み)は82・1で、前期比
12・3%の大幅増となった。4半期ベースとしては比較可能な1955年以降で過去2番目の
大幅回復だった。これを受けて同局は、経済動向の総括判断を8月までの「低迷しているものの、
生産面に持ち直しの動きがみられる」から「持ち直しつつあるものの、依然厳しい状況にある」へ
5カ月ぶりに上方修正した。
9月単月の生産指数は85・4(全国85・1)と前月比で6・1%上昇し、6カ月連続の
プラス。低燃費車購入刺激策の効果や中国向け需要の増加を受け、自動車関連が持ち直した。
業種別に見ると、主力の輸送機械工業は自動車や自動車部品が国内、中国向けを中心に回復し、
前月比11・1%増と7カ月連続で上昇。電気機械や鉄鋼、ファインセラミックスなど関連する
業種も上向いた。
電子部品、デバイス工業は薄型テレビや携帯電話向けが順調に増え、7・6%増と2カ月
連続でプラスだった。在庫指数は0・3%減と8カ月連続で低下した。
ただ、生産指数の前年同月比は19・5%減で14カ月連続のマイナス。07年のピーク時に
比べて8割弱の水準にとどまっている。宮川正局長は「雇用や個人消費は上向いておらず、
生産増の効果が全体には波及していない」と指摘した。
ソース:中日新聞 [09/11/13]
http://www.chunichi.co.jp/article/economics/news/CK2009111302000152.html