全日空(NH)の専務取締役執行役員の岡田圭介氏は、同社のスターアライアンス
加盟10周年にあわせて開催した記者会見で、加盟航空会社と太平洋路線でのジョイント
ベンチャーについて、ATIの容認がない現状「許される範囲内での検討をしている」と
語った。これは、記者席からオープンスカイ後の太平洋路線でのジョイントベンチャーに
対する見通しについての質問を受けた発言。既にスターアライアンスでは、エア・
カナダ(AC)とユナイテッド航空(UA)、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)、コンチ
ネンタル航空(CO)が大西洋路線でジョイントベンチャー「アトランティック・プラス・
プラス」を実施しており、「同じ連合に身を置く航空会社として、来るべきときに
備える」と説明する。
岡田氏は、アライアンスが規模からサービスの追及へ深化しているとし、ジョイント
ベンチャーにより、さらに旅客の期待に応えられると説明。例えば、太平洋路線の
スケジュールについて「現在のNHとUA、COの出発時刻はほとんど同じだが、1時間おきに
出発した方が旅客にとっては便利なはず。個社単位では難しいが、ジョイントベンチャー
で売上を分けあうことができれば可能」として、ジョイントベンチャーのもたらす
メリットをアピールとともに、実現後の様相をにおわせた。
■スターアライアンスCEOのアルブレヒト氏、競争を支持する立場を強調
同会見にはNHの加盟10周年にあわせて来日した、スターアライアンスCEOのヤーン・
アルブレヒト氏、バイス・プレジデント・コーポレート・オフィスのクリスチャン
クリック氏も出席。アルブレヒト氏はスターアライアンスのビジョンや方針を説明する
なかで、アライアンスが加盟航空会社の競争を支持する立場にあることを強調した。
現在、3つのアライアンスがあるが、すでに全航空の3分の2がアライアンスに加盟して
いることから「航空業界の中でアライアンスは大切なシステム。競争も厳しくなっている」
とアピールした。
ソース:トラベルビジョンニュース
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=42940