日本航空(JAL)が撤退方針を表明した静岡空港で、大きな動きがあった。
フジドリームエアラインズ(FDA)が2日、JALが撤退すると表明した
静岡―福岡線を引き継ぐ方針を明らかにした。一日2〜4往復の運航を目指す。
同社の鈴木与平社長は記者会見で「地域の足を確保したい」と語り、地域の航空会社と
しての役割を果たす決意を強調しつつ、小松線など同社の既存の路線の搭乗率が
伸び悩む中で、大都市で利用者が多い福岡線に参入することで経営基盤の強化に
つなげたいとの考えもにじませた。
同社はブラジル・エンブラエル社製の小型ジェット機ERJ―170(76人乗り)を
2機保有し、小松(石川県)に一日2往復、熊本、鹿児島両空港に一日1往復を
それぞれ運航している。
記者会見で鈴木社長は、福岡線を開設した場合、同社の3号機として来春導入予定の
ERJ―175(84人乗り)を使用する考えを表明。1、2号機のERJ―170より
一回り大きいが、JALが10月末まで使っていた機材よりは小さい。鈴木社長は
「福岡は大きな街で、ビジネスや観光での往来も多く、(県民の)期待は大きい。
収益の柱にもなり得る。(小型機を使えば)搭乗率の向上も期待できると思う」と述べた。
同社は、福岡線の発着時刻や運賃などを今後検討する。JALの静岡―福岡線に
導入されている搭乗率保証は求めず、一日4往復の運航もできるよう、静岡空港の
運用時間の延長を関係方面に要望していく考えだ。
鈴木社長は、JALの地元採用社員が静岡からの撤退で職を失った場合は、再雇用を
前向きに検討する考えも示した。福岡線とともにJALが撤退を表明している札幌線に
ついては、「まずは福岡だが、北海道も飛ばしてみたい地域」と語り、関心を示した。
県企画部によると、開港から10月末までのJAL福岡線の搭乗率は63・4%で、
搭乗率保証が適用されるかどうかの分かれ目となる7割を下回っている。FDAの
路線では、就航から10月までの平均搭乗率は、鹿児島線(55・0%)、熊本線
(43・8%)、小松線(39・9%)と、いずれも苦戦。鈴木社長は会見で、
「期待より少ないところもあるが、来年4月までは『助走期間』。これからどうするかは
今研究している。減便などは決めていない」と述べた。
FDAの福岡線参入表明について、川勝知事は「県民や関係者が不安を抱く中での
就航表明は誠に心強い。県としても路線維持と需要拡大に努めたい」とのコメントを
発表した。
ソース:YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20091102-OYT8T01177.htm 関連スレ
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http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1256091409/