景気悪化で事業活動縮小を迫られながら雇用維持を図る中小企業に拠出される
「中小企業緊急雇用安定助成金」の申請件数が、県内で増え続けている。9月の
計画受理数は3367件で、単月では過去最多となった。対象従業員数は減少傾向で、
小規模な企業の申請が広がっている。
相模原市内の部品加工会社は5月から助成金の活用を始めた。落ち込んだ受注が
回復せず、社長は「従業員は9人だが、仕事量を考えると余剰感はある」と明かす。
雇用削減には踏み切らずに済んでいるが「制度がなくなればリストラをしなくてはならない」。
中小企業の人員過剰感は改善の兆しが弱い。財務省の法人企業景気予測調査
(7〜9月期)によると、県内企業の雇用人員について「不足」から「過剰」を差し引いた
判断指数(BSI)は、大企業がマイナス11・3で前回(4〜6月期)から11・1ポイント
改善した一方、中小企業はマイナス17・3で1・5ポイントの改善にとどまっている。
中小企業緊急雇用安定助成金は、雇用調整助成金の条件を小規模事業者向けに
緩和する形で制度化された。実施時の費用に対する助成率を5分の4に引き上げ、
教育訓練のための費用も1日当たり6千円が拠出される。
県内の申請状況は、対象者数は8万人を超えた4〜6月がピークで、その後は微減傾向。
ただ、事業所ベースでは夏から3千社を上回っており、従業員の少ない企業からの需要が
拡大している形だ。
県内の素材加工会社は月に2〜4日程度の休業日を設定し、助成金は品質管理教育に
充てている。「申請時の手続きでは休業日設定などの計画を1カ月先まで出すが、
中小企業では急に仕事がなくなることもある」。社長は制度の利便性向上を訴える。
ソース:神奈川新聞 [09/10/31]
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/0910310008/ 関連スレ
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