第一ファインケミカル(高岡市)は20日、本社敷地内で原薬の新たな製造設備を着工した。製薬大手の
第一三共(東京)から製造技術の移転を受け、止血剤などに用いられる「トラネキサム酸」を供給する
契約を結んだ。約50億円を投じ、2011年春の完成を目指す。
第一三共は拠点再編の一環として、「トラネキサム酸」を生産する100%子会社、第一三共プロファーマ
(東京)静岡工場の譲渡を決定し、代替拠点を探していた。原薬の供給実績などから第一ファインケミカルが
浮上し、同社も製品群の拡充が原薬事業の強化につながると判断。両社で製造移管基本契約を交わした。
「トラネキサム酸」は、出血の抑制や美白効果を持ち、医薬品、化粧品などに配合され、需要が
拡大しているという。
製造設備は、鉄筋4階建てで延べ床面積は約6千平方メートル。日米欧の医薬品の製造、品質管理基準
(GMP)に対応させる。年間の製造量については、両社は非公開としている。
▽ソース:北国・富山新聞 (2009/10/21)
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/K20091021304.htm