19日のニューヨーク外為市場ではドルが軟調。米連邦準備理事会(FRB)が来年以降も政策金利を
ゼロ近辺に据え置くとの観測から、対ユーロでは14カ月ぶり安値近辺で推移した。
米経済は第3・四半期に景気後退(リセッション)を脱したとみられているが、投資家は、失業者の増加により
FRBが直ちに利上げに踏み切ることができないと予想している。これにより、ドルの魅力が低下し、高利回りで
高リスクの通貨や資産を買う動きが強まることになる。
ユーロは、2008年8月以来の高値となる1.50ドルまで0.5セントに迫った。
ファミリー・オフィス・グループの最高投資責任者アンドリュー・ベコフ氏は「ドルは米国の財政・金融政策の
犠牲者である。FRBの現行政策は緩和的である。金利は低く抑えられ、政府支出も拡大した状態」と述べた。
オーストラリアドルやニュージーランドドルなど高利回り通貨は対ドルでそれぞれ数カ月ぶり高値を付けた。
ロイターのデータによると、ユーロは対ドルで一時1.4965ドルまで上昇。
終盤は前週末比0.3%高の1.4942ドル。アナリストによると、ユーロが1.50ドルを試すのはまだ
数日かかるとみられている。
市場では、ルクセンブルクで開催されたユーロ圏財務相会合(ユーログループ)に注目が集まったが、
オーストリアのプレル財務相は「ユーロは主要な議題にはならない」との見通しを示した。
貿易加重ベースのユーロ相場は前週末、過去最高に近い118.82に急伸したが、この日は117.00に
低下した。ユーロの対でドル相場は年初来7%近く上昇している。
<円・豪ドル上昇、ポンド持ち直す>
ドルは対円でで0.3%安の90.60円、対スイスフランでは0.6%安の1.0124フラン。豪ドルは対米ドルで
1.2%高の0.9276米ドル。豪中銀当局者が正常な金融政策に戻ることは適切と発言したことを受け、
一時14カ月ぶり高値の0.9285米ドルを付けた。豪中銀は今月、世界的な金融危機が始まって以来、
主要国の中銀としては初めて利上げしている。
ポンドは欧州取引時間に対ドルと対ユーロでほぼ軟調に推移していたが、その後、ポジション調整や
世界的な株高などを受け、対ドルで4週間ぶり高値を付けた。終盤は0.1%高の1.6368ドル。
外為市場は、この日のバーナンキFRB議長の講演に反応薄だった。
▽ソース:ロイター (2009/10/20)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-12018020091019?pageNumber=2&virtualBrandChannel=0&sp=true ▽関連スレ
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