アメリカの2009年度の財政赤字は1兆4171億ドルと、史上初めて1兆ドルを突破し、
GDP=国内総生産の10%にも上る大幅な赤字となりました。
アメリカ財務省は16日、去年10月からことし9月までの2009年度の財政赤字が史上初めて
1兆ドルを突破し、1兆4171億ドル、日本円にしておよそ128兆8000億円にまで
拡大したと発表しました。これは前の年度の赤字額の3倍以上で、GDP=国内総生産の実に
10%にあたります。財政赤字が膨らんだのは、金融危機に対応するための景気刺激策や、
金融機関への公的資金の投入によって歳出が増える一方、所得税や法人税による歳入が減った
ことによるものです。
これについて、ガイトナー財務長官は「経済の回復に伴い、議会と協力しながら財政が持続可能な
水準となるよう赤字を削減していく」というコメントを発表し、財政健全化に取り組む姿勢を
強調しました。オバマ大統領は4年間の大統領任期中に、巨額の財政赤字を半分に減らす目標を
示していますが、今後、財政が一段と悪化すれば長期金利の上昇を招き、景気の回復を遅らせる
結果になりかねないという懸念の声が強まっています。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/k10013177301000.html