フェデックス エクスプレスは10月7日、国際線経路の貨物機の安全性を向上する機内自動消火システム
(Fire-Suppression System、略称FSS)の導入を発表した。
開発したFSSは、赤外線熱感知センサ、消火泡剤生成装置に貨物コンテナ・オーバーヘッド・インジェクタを
連動させたシステムで、ことし4月より国際路線の主力機のMD-11型機に搭載を開始、2011年初頭までに
59機に設置する。
さらに、2010年初頭には、新たに国際運航を開始するボーイング777型機にも搭載を開始し、計74機の
洋上経路を飛行するワイドボディ貨物機に搭載する。
システムは、センサが熱を感知すると、各貨物コンテナ上部に配置された消火システムが起動し、乗務員に
警告を発し、次に金属製の貨物コンテナにインジェクタが挿入され、コンテナ内にアルゴンが主成分の
非腐食性消火泡剤が噴霧される。これで数分間で炎が消し止められる仕組となっている。
消火システムが起動しても、消火剤の噴霧は火災が発生したコンテナ内に留まり、他のコンテナには
影響しない。パレット貨物の輸送の場合、貨物を覆う特製の難燃性ブランケットが貨物付近の酸素の
量を制限し、火災の沈静に効果を発揮する。
認可取得過程を含めたテストの結果、FSSは紙や木材などの通常材の火災(Aクラス)、ガソリン、ケロシン
などの引火性または可燃性の液体による火災(Bクラス)などに効果的であることが確認されている。また
リチウム、マグネシウム、チタニウムなど高温で燃焼する可燃性金属による火災(Dクラス)にも対処できる。
▽ソース:LNEWS (2009/10/07)
http://www.lnews.jp/2009/10/33889.html