国内重工業1位の三菱重工業 は5日、ディーゼルエンジン式の「ハイブリッドフォークリフト」を開発、
同日から国内向けに販売開始したと発表した。2010年度には国内で100台の販売を目指す。エンジン式の
ハイブリッドは世界初としている。
走行や荷役で発生したエネルギーを電気に換えてリチウムイオン電池に蓄え再利用する。補助動力として
電気が利用できるようになるため、従来排気量5リッターのエンジンを3.3リッターに小型化できた。これにより
燃費を従来比39%軽減できるという。ただ、価格は1000万円弱と従来の699万円よりも1.4 倍割高。
主要部品は全て自社生産で賄う。特に同社が8月に市場参入を発表したリチウムイオン電池については、
これが自社製品で初の採用となる。
フォークリフトには既に電気だけで駆動するバッテリー式も市場にあるが、倉庫内などで使用する小型が多く、
力を必要とする中・大型は依然としてエンジン式が主流。荷役性能4−5トンの中型クラス機種でハイブリッドを
投入する。
日本産業車両協会によると、2008年のバッテリー式とエンジン式の売れ行きは、国内販売では半々と
拮抗(きっこう)しているが、輸出ではエンジン式が8割を占めている。
会見した三菱重の菱川明汎用機・特車事業本部長は10年度中には環境意識が高い欧米などを中心に
海外販売も開始することを明らかにした。5年後には総販売台数の3割をハイブリッド化したいと語った。
また、同社が提携しているキャタピラー社の小型建機にもハイブリッド式の採用を働き掛けているという。
フォークリフトでは圧倒的なシェアを誇るトヨタ自動車グループの豊田自動織機が同様のハイブリッド機を
09年12月に発売することを既に発表している。
▽ソース:Bloomberg (2009/10/05)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=ahJRzKOuAS1k