政府系ファンド(SWF)のシンガポール投資公社(GIC)は29日、最近の金融市場の急伸により、
昨年度の資産減少分の50%超を取り戻したことを明らかにした。
GICが29日公表した2008/09年度(08年4月─09年3月)年次報告によると、運用資産は
08/09年度に20%超減少し、同年度末までの20年間の平均リターン(米ドル建て、名目ベース)は
5.7%と、前年度末の7.8%から低下した。
GICのトニー・タン副会長兼執行取締役は声明で「多くの大手機関投資家と同様に、GICのポートフォリオも
08年の深刻な世界経済の低迷によって影響を受けた」とした上で、「過去数カ月間は、市場の改善に伴い、
減少した資産価値のかなりの部分を取り戻した」と述べた。
GICの運用資産は2000億─3000億米ドルとみられており、ドイツ銀行によると、アラブ首長国連邦の
アブダビ首長国、サウジアラビア、ノルウェーのSWFに次いで世界で4番目の規模。
GICは、債券について弱気の見方を示した一方、新興国市場とアジアについては慎重ながらも楽観的な
見通しを示した。
▽ソース:ロイター (2009/09/29)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJS855745320090929?feedType=RSS&feedName=marketsNews&rpc=155