三井住友フィナンシャルグループ(FG)と大和証券グループ本社は10日、
法人向け証券会社「大和証券SMBC」の合弁解消で合意したと正式発表した。
「銀行・証券連携」の先駆けとして注目された合弁事業は、主導権争いの末、10年で合弁の幕を下ろす。
証券業務で別々の道を歩むことになるが、双方とも課題も多い。
大和SMBCは99年に大和60%、三井住友40%の出資で設立。
大和は三井住友が保有する大和SMBCの全株式を12月末をめどに約2000億円で買い取る。
三井住友からの出向・転籍者約230人は10月に一部を除き三井住友に復籍。
株式の買い取り資金のうち半額の1000億円を三井住友が大和に融資し、両社は友好関係を継続するという。
同日夕、東京都内の本店で会見した鈴木茂晴・大和証券グループ本社社長は
「大和SMBCの成功は我々が主導権をとってきたから。法人向け業務は個人向けと並ぶ車の両輪で、
経営権を持たないことは問題が大きい」と説明。
日興コーディアル証券買収を機に、大和SMBC株式の過半数以上の取得を目指した三井住友との
考えの違いが提携解消につながったとの認識を示した。
大和は三井住友の顧客基盤を活用したビジネスモデルの見直しを迫られるが、
鈴木社長は「銀行がなければできなかった事業はさほど多くない。影響は限定的」と述べた。
ただ、新たな提携先を探すことも取りざたされており、鈴木社長はすでに外資系などの金融機関から
提携の打診があることを認めた。
一方、三井住友は三井住友銀行の奧正之頭取が都内の同行大手町本部で会見。
「三井住友が10月1日に日興を子会社化すると、大和SMBCと競合し、現場も顧客も混乱しかねず、
(交渉を)引き延ばすことはできなかった」と語った。
三井住友は今後、日興を軸に証券業務の再構築を図るが、奥頭取も「足りない部分はある」と難しさを認めた。
三井住友は、日興買収と同時に業務提携した米シティグループとの関係の強化などを通じて、補っていく考えだ。
三井住友は大和SMBCの経営権を握り、大和証券グループ本社も傘下に収めて、
証券最大手の野村ホールディングスに対抗する構想も描いていた。
奥頭取は「野村に追いつくには、まず大和が目標」と出直しを余儀なくされた無念さをにじませた。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090911k0000m020096000c.html 関連スレ
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http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1252015856/