自然食品店「アニュー」を展開するナチュラルグループ本社(東京都港区)は、札幌市中央区のコンビニ
跡地に新業態の店舗をオープンさせた。同社会員組織の出店要望に応えるとともに、地元の農作物を
販売することによって「地産地消」を促し、地域の農家を下支えする狙いがある。同社は会員からの
要望があれば、立地の良いコンビニ跡地を買い取って出店する計画だ。
アニューは現在、国内で約350店舗展開しており、全国約500件の契約農家などから仕入れた無農薬、
減農薬の野菜などや自然食品を販売している。
新業態となる店舗は、同社の会員組織「アニュークラブ」の会員300人からの要望があれば、出店委員会に
諮ったうえで出店する仕組み。
ナチュラルグループは台湾でセブンイレブンを展開する食品大手の「統一企業」と合弁会社を設立し、
現在は台湾国内で自然食品店を十数店舗展開しており、後継者不足によって廃業したコンビニ跡地での
店舗展開も行っている。
日本でも台湾同様、競争激化や後継者不足などで廃業するコンビニが増加。同社は立地の良いコンビニ
跡地を居抜きで買い取って出店することにした。
新業態店は、周辺地域の契約農家から買い入れる無農薬、減農薬の農作物などを販売し、地域色を
出すのが特徴。第1号店となった札幌市の店舗では、同社が運営する北海道新冠町の農場「アニューファーム
日高」をはじめ、周辺農家から仕入れる農作物を販売する。
同社は会員の要望に応じて新業態店を積極的に出店し、アニューの既存店舗を合わせて1000店舗の
出店を目指す方針。橋本幸雄会長は「売る人と買う人、つくる人が手を携え、安全・安心な食べ物を購入できる
仕組みを築きたい」と話している。
▽ソース:FujiSankei Business i (2009/08/18)
http://www.business-i.jp/news/venture-page/news/200908180083a.nwc ▽画像
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