★建設機械も進むハイブリッド化/コベルコも本格販売へ
旋回する油圧ショベルが減速する際のエネルギーを電気に変換して蓄電し、再利用する
「ハイブリッド建機」をめぐる動きが加速してきた。建設機械大手のコベルコ建機は8日、
7トンクラスのハイブリッド建機「SK70ハイブリッド」を今秋から発売する方針を固めた。
昨年以降、コマツと日立建機、住友建機が相次いで販売。コベルコ建機の販売開始が
決まったことで主要4社が足並みをそろえることになり、建機業界でも自動車のような
「ハイブリッド熱」が高まりつつある。
コベルコ建機が販売を予定する新機種は、従来機と比べて平均50%以上の燃費削減
効果があるという。価格は従来機種より4割高い約1400万円。
ハイブリッド油圧ショベル機で先行するのはコマツだ。昨年の限定販売に続き、今年4月には
全国一斉に本格販売を開始。今月からは中国市場でも受注活動を始めている。国内では
今年度、180台の販売を目指しており、小宮信一郎国内販売本部長は「6月までに36台の
受注があり、9月までに90台の受注を達成したい」と意欲をみせる。
昨年8月に発売を開始した日立建機はレンタル向けのみの受注だが、平成23年度中を
めどに最大30%の燃費低減を実現し、価格も従来機の1・2倍程度に抑えた20トンクラスの
新機種の量産化を目指している。住友建機は今年6月、スクラップ作業などで用いる
マグネット付きでは世界初の機種を発売した。
ハイブリッド建機普及のカギは、いかに従来機並みの価格に近づけられるかにあり、
「この問題が解消されれば、潜在需要は十分ある」(業界関係者)。このため各社は
量産化を急ぐ一方、日本建設機械工業会は国に助成金を導入するよう要請している。
コマツ・ハイブリッド建機「PC200」の稼働イメージ(コマツ提供)
http://sankei.jp.msn.com/photos/economy/business/090808/biz0908082040010-p1.jpg 2009.8.8 20:36
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090808/biz0908082040010-n1.htm