世界的なリセッション(景気後退)で大幅に落ち込んだ航空需要に底打ちの可能性が出てきた。
世界の航空会社が加盟するIATA(国際航空運送協会)は30日が発表したリポートによると
6月の乗客数が前年同月比7.2%減少となり、5月の9.3%減よりも減少幅が縮小した。
中東では、欧州やアジアへのビジネスクラスの利用状況が改善されたことで、13%増を記録した。
北米では、6.7%減だったが、前月の10.9%減よりも落ち込みは小さかった。
欧州でも7.1%減となり、2.3ポイントの改善がみられた。
南米は4.7%減で4.5ポイントの改善。
アジア太平洋は14.5%減となり5月に比べ横ばいだった。
IATAのビジニャーニ事務局長は「一部の市場では安定化がみられるようだ」と述べた。
航空各社は需要減少に合わせた輸送能力削減に失敗し、それが運賃に響いたと指摘する。
航空会社は現在、リセッションを乗り切るため人員や運航便の削減、新造機の納入延期などを
行っている。リセッションにより、高額のビジネスクラスの利用が大きく落ち込んでいる。
IATAでは航空業界の2009年の損失額は90億ドル(約8579億円)に達し、売上高が
15%減少するとみている。
航空各社は輸送能力を4.3%削減したものの、利用率は75.3%と2.3ポイント下落している。
ビジニャーニ事務局長は「国際的な需要は依然として非常に低い。航空業界にとっては、非常に
厳しいときだ。早期に景気が回復するという兆しはない」と、先行きに対する過度の楽観論を戒めた。
貨物需要は16.5%減となり、5月の17.4%減よりも落ち込みは小さかった。
ソースは
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200908010027a.nwc 依頼を受けてたてました。