家庭などの太陽光発電で余った電力を電力会社に現在の2倍の価格で買い取らせる新制度の導入に伴い、
電力会社が買い取りコストを一般家庭の電気料金に転嫁する仕組みの詳細が23日、明らかになった。
来年4月以降、低所得者も含めた全世帯から徴収する。
上乗せ額は来年4月からの1年間は未定で、2011年度は標準的な家庭で平均月額約30円、
16年度以降は最大月100円程度となる見込みだ。経済産業省が23日午後、買い取り制度に関する
審議会の小委員会で公表した。
新制度は7月に国会で成立したエネルギー供給構造高度化法で定められた。
電力会社は現在、太陽光発電で余った電力を1キロ・ワット時あたり24円程度で自主的に買い取って
いるが、新制度では買い取りが義務付けられ、価格も同48円に引き上げられる。今年中に適用し、
太陽光発電の普及を後押しして温室効果ガスの排出量を減らす狙いだ。
一方、買い取り価格引き上げで生じる電力会社のコストは、電気料金への転嫁が認められた。
電力会社がコスト増に耐えきれないためだ。コストは受益者が負担するという公共料金の考え方を
根拠としており、各世帯の電力の使用量に応じて電気料金に上乗せする仕組みとする。
所得の低い家庭や太陽光発電設備を設置しない家庭から不満が出る可能性もあり、上乗せ方法が
焦点となっていたが、経産省は温暖化対策は国民全体で取り組むべきだとの考えから、全世帯への
上乗せを決めた。
経産省は国内の太陽光発電を20年に05年比で20倍の2800万キロ・ワットまで増やすことを
目指しており、これをもとに電気料金への上乗せ額をはじいた。実際の上乗せ額は、各電力会社が
買い取り量に応じて独自に決める。経産省が想定した標準家庭の額を上回るケースも出るとみられる。
ソースは
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090723-OYT1T00607.htm?from=main1 “太陽光発電買い取り制度の概要”という図は
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20090723-912484-1-L.jpg