賞味期限が迫ったり、規格外だったりする食品を割安で販売する動きが東北でも広がっている。
「訳あり」食品とも呼ばれ、インターネット通販に加え、専門の飲食店も登場している。全国で年間
2000万トンにも上るといわれる食品廃棄物の減量にもつながるだけに、消費者の財布と地球環境に
優しいビジネスとして注目を集めそうだ。
仙台市若林区大和町に4月に開店したのは、その名も「仙臺(せんだい)わけあり食堂」。日によって
価格は違うが、カニの丸ゆで(1980円)やカレイの煮付け(280円)を系列店舗より1〜2割安く提供する。
脚の折れたカニや一部に虫食いや傷みがあるような野菜といった、訳あり食材を使う。早坂仁店長は
「食べられるものを捨てるのはもったいない。きちんと調理すれば、品質も味も正規品に劣らないことを
知ってほしい」とアピールする。
マイナスイメージの強い「訳あり」という言葉が安売り商品の代名詞になったのはここ最近。火付け役は
ネット通販だ。
牛タン専門店の「利久」(岩沼市)は、製造過程で形がふぞろいになったサラミを不定期でネット販売
している。価格は200グラム500円で、価格は通常商品(60グラム420円)の約3分の1。約100個を
1日で売り切る人気商品だ。
レトルト食品製造の「西木食品」(同市)もネット通販に力を入れる。4月に、賞味期限まで約3カ月に迫った
「伊達鶏キーマカレー」を1食分190円(当初価格500円)で売り出しところ、1週間で完売。担当者は
「『訳あり』という言葉でネット検索して購入する人もいる。訳あり効果は大きい」と驚く。
東北6県の生協は昨年、共同購入事業で訳あり食品を販売する「モッタイナイ・キャンペーン」を始めた。
新商品が出た後の旧パッケージの缶詰や、ふぞろいの昆布のつくだ煮などを半値程度で販売している。
みやぎ生協(仙台市泉区)は、1ページ当たり800万円の売り上げでヒットといわれる共同購入事業の
注文チラシで、訳あり食品を特集すると売り上げが900万円を突破するようになった。
「不況で節約意識が浸透していることもあり、関心は高い」と共同購入商品部。食品廃棄物の減量にも
つながるだけに「エコの観点から、食物を大事にする機運を高めたい」(同)と話している。
▽ソース:河北新報 (2009/06/22)
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/06/20090622t72025.htm ▽関連スレ
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